映画の世界

コメント集(25)

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  1. 前ページ
  2. 男はつらいよ・柴又より愛をこめて
  3. 浮草
  4. 華氏451 Fahrenheit 451
  5. フィフス・エレメント The Fifth Element
  6. 男はつらいよ・寅次郎恋愛塾
  7. 黒水仙 Black Narcissus
  8. 波止場 On the Waterfront
  9. 男はつらいよ・幸福の青い鳥
  10. パリは燃えているか Paris brûle-t-il ?
  11. 美しき諍い女 La belle noiseuse
  12. 美女と野獣 La belle et la bête
  13. グリーンカード Green Card
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今年見た映画(2004年)

男はつらいよ・柴又より愛をこめて 2004/06/04

男はつらいよ・柴又より愛をこめて会津で寅さんの見る夢は、NASAの有人宇宙飛行士に無理矢理させられて打ち上げられるところ。この作品は、寂しい女二人が登場しなかなか人生の機敏に触れるところがあって思わずほろりとさせられる。またいつも家族に迷惑をかけてばかりいる寅さんが見事に家出娘を見つけて連れ帰るとは実に珍しい。

寅さんがとらやに帰ってみると、タコ社長が泣きついてきた。娘のあけみが夫をおいて家出をしてしまい、進退窮まった社長は、恥を忍んでテレビの尋ね人のコーナーに出演したが、そのおかげで彼女が伊豆半島の下田にいることだけはわかった。

あけみが寅さんにだけは会いたいと言っていると聞かされて躊躇する場合ではなかった。さっそく寅さんは下田に向かう。幸い地元の水商売の世界に詳しい昔の仲間が住んでいてあけみはすぐに見つかった。だが海を見つめて沈み込んでいるあけみをすぐに柴又に連れ帰ることはできなかった。

あけみは寅さんに「愛」って何なのかとたずねる。「そうだなあ、この人を大切にしてやりたい、と思うことかな」。寅さんは家出の事情は焦らずゆっくり聞くことにして、下田の目の前に見える式根島に二人で渡ることにする。いっしょに乗船したのが、式根島小学校同窓会11名の面々。島には美人の先生がいると聞いて、寅さんはさっそく12人目の同窓生ということにして「24の瞳」としゃれこむ。

島に到着するとちゃっかり真知子先生に近づいてみんなの宴会に参加する。一方あけみは一人放っておかれたところを旅館の息子、茂に拾われ途中息をのむような絶景や温泉を経由して旅館まで連れていってもらう。

翌日同窓会の連中が帰った後、寅さんは真知子先生と二人だけの時を過ごす。若くして「24の瞳」の先生を夢見た彼女は、柴又の近く、堀切の出身だったが、この島に渡り夢中になって仕事に打ち込んでいるうち、もう若くないことに気づいたのだ。もちろん寅さんはすっかり彼女に惚れ込んでしまう。

あけみは茂にあちこち連れていってもらいその自然の美しさに感動する。茂は、あけみにぜひこの島の住人になってほしいというプロポーズをする。それを聞いて明美は思わず後悔する。だがもう遅い。「私は人妻なの、ごめんなさい」と言い残して茂の所から一目散に駆けていった。

その夜、あけみは寅さんに向かって明日の朝の船で帰ると言う。帰りたくない寅さんはおまえだけ帰れよと言いたいが、さくらが必ず連れ帰るように言っていることなので、仕方なく小学校まで行って真知子先生に別れを告げる。

無事あけみが帰ってきたのでタコ社長は大喜び。だがあけみの夫は依然として仕事に忙しく二人の間が接近したとはいえないし、恋の病にやられた寅さんの状態はまことに惨めなものだった。

だが、父親の病気のために堀切に戻っていた真知子先生がひょっこりとらやに姿を見せる。すっかり元気を取り戻した寅さんだったが、その夜真知子先生は死んだ親友の娘の父親から、プロポーズされる。真知子先生はうれしいやら、でもその男はロシア語辞典の編纂をしているとても地味な男でお世辞にも美男子とは言えない。

式根島へ戻る真知子先生を寅さんは調布飛行場まで送って行く。プロポーズの話を聞かされた寅さんは、迷っている真知子先生にぜひ結婚して幸せになるようにと励ますのだった。彼女を乗せた小さな飛行機は、空のかなたへと飛び立っていった・・・・(1985年)

監督: 山田洋次 キャスト(役名) 渥美清(寅次郎) 倍賞千恵子(さくら) 美保純(あけみ) 川谷拓三(酒井文人) 田中隆三(茂) 森本毅郎(キャスター) 関敬六(寅の仲間) 人見明(麒麟堂) マドンナ; 栗原小巻(真知子)

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浮草 2004/06/10 (再)2024/03/12

「赤城の山も今日限り・・・」浮草役者たちはまさに浮草である。でも舞台に立つというのは底知れぬ魅力があり、どんなにつらくてもこの仕事から離れることはできない。平凡で安泰な生活にあこがれてはいるが、再び放浪の旅に出て行くのである。これは前作「浮き草物語」のリメイク。

戦争から10年。テレビの普及する前の日本では、田舎町に一座がやってきて人々に娯楽を提供していた。ここは紀伊半島の小さな漁港の町。灯台をモチーフにした風景が美しい。嵐駒十郎の率いる歌舞伎一座が船に乗ってやってきた。さっそくチンドン屋が狭い街並みを練り歩き、旗がひるがえって町は活気を帯びた。

だが、内縁の妻のすみ子は、何でこんな小さな町に立ち寄るのか駒十郎の真意がわからない。客が来てもたかがしれているし、雨でも降ったらほとんど入りがないだろう。だが、駒十郎には他の目的があった。昔からのご贔屓の客に挨拶に行くと言って、昔の女、お芳と自分の実の息子清に会いに来たのだ。

駒十郎とお芳はずっと昔に別れ、お芳は今小料理屋をやっているが、実直な清には、駒十郎をおじさんということで父親であることをあかしていない。お芳は駒十郎がもう歳だからこんな浮草稼業から足を洗い、自分たちといっしょに落ち着いた暮らしをしてもらいたいと心の底では思っている。

だが駒十郎は、今のままでいいと思っているし、清を釣りに誘い出したりして息子とのわずかな時間を過ごすのだった。だが、これをすみ子が気づかないはずがなかった。自分と知り合う前にできた子供とはいえ、こうやって会いに来ている駒十郎に腹が立ち何とか復讐してやろうと考える。

すみ子はお芳や清と駒十郎がいるところに押し掛けていったりしたが、逆に駒十郎から殴られ、罵られる。豪雨の中、それぞれが街の長屋のひさしに雨宿りしながら相手がはっきり見えないほどの豪雨越しに怒鳴り合う場面は見事。すみ子は駒十郎に捨てられては行くところもない弱みがあり、他の作戦を考える。

浮草そこで目を付けたのは一座での妹格の加代だった。その美しさで清に接近し、色仕掛けで誘惑させようと考えたのだ。これはあっけなく成功してしまった。これまでまじめ一筋だった清が、加代にすっかり入れ込んでしまい、加代の方もつい好きになってしまったが、こんな仕事をしているからには清との間に未来がないこともわかっていた。

二人の仲が発覚し、駒十郎は激怒し、加代をそそのかしたすみ子とは縁を切ると宣言する。だが、悪いことは重なるもので、新宮の方へ使いに出ていた部下が駒十郎が預けた大金を持ち逃げしてしまったのだ。この町での興行成績も良くなく豪雨にもたたられたため、一座はたちまち解散に追い込まれた。

最後の晩、みんなで別れの酒を酌み交わす一座の人たち。長年ここで働いてきた役者たちにとっては青天の霹靂だった。駒十郎が最後の別れを告げにお芳の店へ行ってみると、清と加代は駆け落ちしたらしいことがわかる。二人はその晩店に戻ってきたけれども、清は駒十郎が急に今更父親と名乗り出ても、もはや駒十郎を受け入れる態度を示さなかった。

一座の解散でどん底に落ちた駒十郎は、実の息子にも背を向けられ、出直すべく一人寂しく駅へ向かう。どこに行く当てもなくぼやっとしていた駒十郎だったが、待合室にはすみ子が座っていた・・・(1959年・カラー)

監督: 小津安二郎 脚本: 野田高梧 小津安二郎 キャスト(役名): 中村鴈治郎(嵐駒十郎) 京マチ子(すみ子) 若尾文子(加代) 浦辺粂子(しげ) 三井弘次(吉之助) 潮万太郎(仙太郎) 伊達正(扇升) 島津雅彦(正夫) 田中春男(矢太蔵) 中田勉(亀之助) 杉村春子(本間お芳) 川口浩(本間清) 笠智衆(旦那) 野添ひとみ(小川軒のあい子)

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Fahrenheit 451 華氏451 2004/06/17 :(再)2020/11/28 (再)2023/08/07

華氏4512004年春のカンヌ映画祭で最優秀賞に選ばれたマイケル・ムーア監督の作品が「華氏9/11」である。その題名のもとになった作品を見ないわけにはいかない!

ブラッドベリの傑作SF(右下写真)の映画化。現代人必須の作品だ。華氏451度は摂氏に直すと約232度。これは紙が発火する温度だそうだ。

白痴的テレビ番組を四六時中見て洗脳され、活字ばなれ、政治的無関心、自分でものを考えることのない人々の増大の行き着く先がどうなるかを見事に描き出している。

ここは近未来世界。今真っ赤な消防車が車庫を出て現場に急行する。だが火を消しに行くのではない。通報を受けて本を隠し持っている家を急襲し、本をすべて火炎放射器で焼き払うのだ。

Fahrenheit 451(paperback)書物はいかなるものであれ、人心を動揺させ社会の安定を脅かすものとされた。このためには人々をテレビ漬けにし活字を目に触れさせないようにしなければならない。国家の安定のために書物を持つ人々を逮捕拘留することもできるようになった。また、密告も奨励された。

このため、かつて火を消すのが仕事だった「ファイヤーマン」たちは、これまでの設備のままに本を焼き払う役目を仰せつかることになったのだ。無口で風采のあがらないモンターグはこの仕事を始めて5年になるが、先輩がやめたので、所長から昇進の話を持ちかけられていた。

モンターグは家に帰るとさっそく妻のリンダに昇進のニュースを伝える。テレビを見ていたリンダはその知らせに喜ぶが、彼女の毎日はあいも変わらずテレビ漬けと興奮剤の服用による単調な毎日の消化に費やされていた。作者は今日の「カウチポテト」を見事に予測している。

華氏451ある日、モンターグは通勤モノレールの車中でクラリスと名乗る、妻そっくりの若い女性(実は二役)に話しかけられる。実は彼の近所に住んでおり毎日通勤の時に見かけるので思い切って話しかけたというのだ。対応にとまどうモンターグにお構いなく、クラリスは自分は学校の教師をしているが、モンターグの仕事についていろいろ聞いてきて、本を読んでみたいと思わないかとそれとなく聞いてきた。

今まで何も考えずにひたすら忠実に勤務を続けてきたモンターグはその言葉が気になってしまった。ある日、取り締まりの際に、密かにディケンズの「デビット・コパーフィールド」を盗み出してしまう。こうして慣れぬ文字をたどる深夜の読書が始まった。

ある日劇的な事件が起こる。没収に向かった家は一つの図書館ともいえるほどの本を隠し持っていた。そこの女主人は山と積まれた本の前をがんとして動かない。消防夫たちが可燃剤を本の上に撒くと、周りが止めるのもきかず彼女は自らマッチで火をつけて本とともに焼身自殺した。

この事件にモンターグはショックを受ける。そして学校をクビになったクラリスから、その女主人が本を隠し持っている仲間たちの秘密を守るために自らの命を絶ったことを知る。実はクラリスはモンターグに偶然に出会ったのではなく、本の文化を守るための同志として迎えようとしていたのだ。

クラリスの家には、まわりの家と違ってテレビアンテナがない。やがてそこに住むクラリスの伯父も逮捕され、彼女は何とか逃げおせるが、モンターグの協力で同志の住所録を焼却処分することができた。クラリスに同志たちの隠れ家のことを教えられ二人は別れる。

華氏451モンターグはリンダに本を隠し持っていることがばれた。破れかぶれになった彼はたまたま訪れてきていたリンダの女友だちの前で小説の一節を朗読してみせることまでしてしまった。自分の夫が手に負えない変身をしてしまったことを知ったリンダは、自分の夫のことを当局に密告する。

モンターグが所長に辞職を願い出た日、最後の仕事での行き先はは自分の家だった。火炎放射器を持ったモンターグは本だけでなく妻が去ったあとの家の中をみんな焼き払おうとした。止めに入った所長も彼に焼き殺された。

ついにお尋ね者になったモンターグは必死で逃げ、クラリスに言われたとおり川をさかのぼり、古い線路をたどって深い森の中に分け入った。そこには同志たちが集まって暮らしていたのだ。モンターグはテレビで自分が射殺されるという、現代テレビ界でおなじみの「やらせ」を眺めたあと、この地域に隠れ住む「ブック・ピープル」のメンバーに紹介された。

彼らは本をそれぞれ一人が専門で暗記してしまうのだ。これなら当局も逮捕することができない。年寄りは自分の子供や孫に覚えさせ、いつの日か本の出版が自由になった日にはそれを印刷することができる。こうして恐るべき言論統制の中で書物による文化が細々と受け継がれる希望が残ったのだ。(1966年)➡資料?O???????N

この映画を見ると、習近平の中国を思い浮かべ、現実がどんどんフィクションに近づいていることを思い知らされる。また、映画の中で一般市民が、退屈な時間をつぶすために刺激剤を飲んでいる場面があるが、まさにこれは現代におけるゲーム漬けにあたる。人類の未来は暗い闇の中にあるようだ。

Directed by François Truffaut Writing credits Ray Bradbury (novel) Cast: Oskar Werner .... Guy Montag / Julie Christie .... Clarisse * Linda Montag / Cyril Cusack .... The Captain リスニング;典型的なイギリス英語。聞き取りは楽。トリュフォー監督はフランス人だが、これは英国映画ということになっている。

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The Fifth Element フィフス・エレメント 2004/06/24

The Fifth Elementすべての生命を滅ぼす悪の生命体をやっつける、勧善懲悪タイプの映画。しかしその全体構成の中に、荒唐無稽でコミカルな挿話が次々と登場するのだ。

ストーリーはよく考えてみれば偶然の連続で支離滅裂なのだが、「不思議な国のアリス」ではないけれど、そんなナンセンスな流れを楽しむのも一興だろうか。

主役のブルース・ウィリスは「ダイハード」で見せたアクションを再び披露する。またリールー役のミラ・ジョボヴィッチは同じ監督の「ジャンヌ・ダルク」の主演をしている。

西暦2014年のエジプトでは、神殿の壁画に描かれた謎の古代文字を解読して興奮する二人の考古学者の姿があった。そこに刻まれた文字によると、5000年に一度すべての生命を滅ぼす悪徳の塊が地球を訪れるのだという。それを撃退する方法は一つしかない。

それは万物の元である、土、水、火、風を表す石を四隅に置いた中に、第五の要素を加えて作った巨大エネルギーを敵に向けて放出するというのだ。そこへこの撃退法を発明したモンドシャワン星人の宇宙船が砂漠に着陸し、石を持っていってしまう。そして彼らは神殿の僧侶に、このことを代々語り継ぐように言い残した。

それから300年後、2014年に、その悪の生命体が地球を襲ってきた。いかなるミサイル攻撃も向こうで、まったく手の施しようもなかった。大統領に進言したのが、エジプトの僧侶の秘密を伝え聞いていたコルネリウス師であった。

The Fifth Elementしかし4つの石の場所もわからず、第五の要素もわからない。そうこうしている間に、モンドシャワン星人がマンガロワ星人との戦いでその身体の破片が手に入る。さっそく細胞分析を行い、そのDNAをもとに、復元すると、それは若い女であった。完璧な女ということだが、羞恥心はまだないようだ。

目が覚めた彼女はリールーといったが、まわりの人間どもに驚き研究室を脱出して、無数の空中自動車の行き交うニューヨークの街の真ん中に飛び出してしまう。ちょうど飛び降りたところが、空中タクシー運転手、コーバン少佐の車だった。

彼女に同乗したコーバンは、追いかけてくるパトカーをまき、彼女が会いたいと言っているコルネリウス師の自宅へ彼女を送り届ける。彼女の腕にある入れ墨から、コルネリウス師はリールーが実は第五の要素そのもであることを知る。4個の石は著名なオペラ歌手に預けてあるという。

地球を襲う生命体はどんどん近づいており一刻も猶予がならない。早く行方不明の石を取り戻す必要があるのだが、マンガロワ星人と取引をすすめる武器商人ゾーグもそれを狙っており、捜索は困難を極める。

大統領の側近であるマンロー将軍は、コーバンが今でこそしがないタクシー運転手をしているが、かつては優秀な戦闘機乗りだったことを思い出して、オペラ歌手から石をもらってくる任務を彼に与える。

The Fifth Element地球から離れた惑星にあるリゾート地に、コーバンはリールーとともに向かう。だがそのときゾーグの手下たちも密かにそのオペラ会場に潜入していた。激しい銃撃戦の中で、オペラ歌手は倒れ、虫の息で彼女はコーバンに向かってあの石は自分の体内にあることを告げる。

リールーはゾーグの銃の乱射にあい、瀕死の重傷を負った。しかしぐずぐずしていられない。コルネリウス師とともに急いでエジプトに戻り、神殿の一室で、四隅に石を並べた。だが、リールーのいう「石を開く」の意味が分からない。みんなで右往左往している間に、コルネリウス師の弟子が、ためいきをついた瞬間に、「風」の石の面に変化が現れた。

石を開くという意味がわかった一行は、次々と4つの石を開いていく。だが、第五の要素であるリールーはもう精根尽き果てていた。地球に向かう宇宙船の中で人間がいかに戦争でお互いに殺し合ったかをコンピューターで知った彼女はこの地球を救うことの意義に疑念が生じていたのだ。

コーバンはリールーに愛を告げ、彼女はようやく元気を取り戻した。悪の生命体を撃退するエネルギーが噴出したのは、地球にあと数秒で激突する寸前だった。(1997年)

Directed by Luc Besson Writing credits (WGA) Luc Besson (story) Luc Besson (screenplay) Cast: Bruce Willis .... Major Korben Dallas / Gary Oldman .... Jean-Baptiste Emanuel Zorg / Ian Holm .... Priest Vito Cornelius / Milla Jovovich .... Leeloo / Chris Tucker .... DJ Ruby Rhod / Luke Perry .... Billy / Brion James .... General Munro / Tom 'Tiny' Lister Jr. .... President Lindberg リスニング;フランスの監督だが、英語がオリジナル。コーバンたちの会話にはニューヨークの俗語がたくさん混じる。

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男はつらいよ・寅次郎恋愛塾 2004/07/01

男はつらいよ・寅次郎恋愛塾寅次郎の夢は柴又村の悪代官によって、老人はみな姥捨て山に捨てられることになった場面。寅さんが居眠りから目が覚めると、そこは長崎県の無人駅。仲間のポン州とともに、商売にやってきたが、フェリーで耶蘇教会があちこちにたつ、五島列島の一つ中通島の上五島町にたどり着いた。

二人で港にたたずんでいると、腰の曲がったおばあさんが通っているのがみえる。ところが二人の目の前でおばあさんは突然倒れ、介抱して家まで送っていくことになる。おばあさんは一人暮らしで、ハマといい助けてくれた二人に焼酎を振る舞いその夜は3人で大いに楽しい時を過ごした。

だが、明け方になってハマは急に具合が悪くなり、神父さんを呼んでくれという。ハマは明け方に亡くなり、年寄りしかいないこの島で、二人は墓掘りを引き受けることになった。重労働をした後の飯はうまい。労働者はいつも飯がうまいんだと寅さんは言う。

葬儀の日、東京からハマの孫娘である若菜がきていた。教会堂の出口で出会った寅さんはすぐに惚れてしまうが、長く話し込むわけにはいかずとらやの住所を渡して別れる。

その夜旅館で聞いたところによれば、ハマの娘は外からきた男にだまされて父なし子を生み、まわりからのうわさに絶えられず自殺したあと、ハマが若菜を一人で育ててきたのだった。その若菜も今は東京に住んでいるとのことだった。

男はつらいよ・寅次郎恋愛塾柴又では、満男は将来の進路に悩み、タコ社長も毎日の金策に疲れ、ふと自由な寅さんのことが懐かしくなってきた頃だった。寅さんはひょっこりとらやの店先に姿を見せた。若菜からの手紙が届いていないか気になっていたのだ。

やはり、手紙は来ていた。寅さんはさっそく彼女の住むアパートに乗り込む。大家の小春と仲良くなって、すぐに若菜と会うことができた。寅さんはハマさんと過ごした最後の夜のことを話し、二人は急速に親しくなる。

アパートの一階には、くそまじめな学生、民夫が一人ハチマキを締めて司法試験に挑んでいた。そこへ寅さんが冷やかしに入ってくると、どうやら若菜に熱を入れて勉強にも身が入らないらしい。だが民夫は壁に飾ってあるベートーベンと同じく、どうも恋愛には向かないタイプなのだ。

寅さんは若菜をとらやに招待し、若菜はずっとこれまで一人で暮らしてきただけにそのにぎやかで楽しい食卓に感激する。彼女は写植の技術を持っていたが、これまで勤めて印刷会社を辞めてしまったので、印刷工である博のつてで新しい会社を紹介してもらった。

男はつらいよ・寅次郎恋愛塾柴又駅での別れ際、民夫のことをひやかした寅さんは若菜が彼のことを憎からず思っていることを感じ取って、二人を何とかくっつける役目を引き受けることにする。さっそく寅さんは民夫を墓地に呼んで、細かな点までデートの仕方をコーチした。

三人で映画にゆくという約束をした日、寅さんは腹が痛くなったといってやってこなかった。仕方なく二人はデートをする羽目になる。レストランや酒場、公園の散歩と、民夫は寅さんに言われたとおりにやって二人の仲はスムーズに進展した。

雨が降ってきて二人はアパートにたどり着くと、果たして若菜は民夫を自分の部屋に誘った。せっかく彼女の部屋に入ったのに、昨晩から緊張のあまり一睡もしておらず水割りを5杯も飲んでいた民夫は緊張の解けたせいかたちまち眠りこけてしまった。

翌朝は若菜に口も聞いてもらえず、寅さんからはあきらめろとどなられて民夫は絶望した。生きるのがいやになって、故郷の秋田に帰ると鹿角から八幡平の山中にさまよい込んでしまった。寅さんと若菜、そして担当教授の牛山は大慌てで民夫の後を追い、山腹にいた民夫をやっと発見する。(1985年)

監督: 山田洋次 キャスト(役名) 渥美清(車寅次郎) 倍賞千恵子(さくら) 平田満(酒田民夫) 杉山とく子(小春) 初井言栄(江上ハマ) 関敬六(ポン州) 松村達雄(牛山教授) 笠智衆(御前様)マドンナ; 樋口可南子(江上若菜)

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Black Narcissus 黒水仙 2004/07/02

黒水仙異国の地に布教することは大変な試練だ。まだ若く経験もないシスターが責任を負わされて、まったく文化習慣も違う人々の社会の中にとけ込んでいくことの困難は想像を絶する。そこではいかに信仰の堅い者であってもあらゆる誘惑や迷いに悩まされ、伝道や啓蒙どころではなくなる。この映画はその失敗談だ。

カルカッタの町に本拠をおく女性だけの修道会。院長は、ダージリンの北、ヒマラヤ山中にある集落にある宮殿跡を借り受けてそこを自分たちの伝道、学校、医療の中心にすることを考えていた。そこで若きシスター(修道女)、クローダが抜擢されたのである。ほかに4人のシスターとともに出発することになった。

到着したところは標高が3千メートルを超え、一年中風の吹き荒れる谷間にあった。かつてハーレムとして使われていた宮殿はアヤという名の女が管理をしていたが、これを修復しキリスト教の修道院に改装するのは並大抵ではなかった。

クローダは地元にすっかりなじみ、住民の気質や風習を知り尽くしているイギリス人、ディーンの助けをいろいろと借りるが、ひどくニヒルで遠慮がなくキリスト教についてもずけずけとものを言うので、クローダは距離を置きたかった。

それぞれの担当のシスターが、英語の学習、刺繍クラス、外来医療を開始した。地元の将軍が住民に金を渡していたらしく、最初の日から押すな押すなの大盛況だった。シスターたちは慣れぬ気候のもと、てんてこ舞いであったが、クローダが鐘楼の鐘をついて人々に時間を知らせるようになると次第に修道院の経営も順調にいき始めた。

黒水仙しかし、シスターたちに不思議なことが起こり始めた。この空気のせいなのか、遙か山々を遠くまで見渡せるせいなのか、これまでひたすら神の道に忠実に従ってきた彼女らの心の中に、若い娘時代の思い出が浮かびそれは振り払っても振り払っても消えていかないのだった。

礼拝堂で祈りを捧げている間にも、恋人と湖の畔で過ごした光景が浮かんでくる。男前なディーンとクローダが事務的な話をしていると、ほかの修道女がやきもちを焼き始めた。嫁入り前の少女だとしてディーンが無理矢理連れ込んだカンチという少女は、宮殿に居座って勉強に通ってくる若い王子に色目を使う。

この王子が授業に持ってきたハンカチは、黒水仙の香りがしみこんでいた。香りがクラス中に漂う。Narucissus はナルシス、つまり「自己愛」を表すギリシャ神話の登場人物からきている。大変な環境に投げ入れられたシスターたちは、神のことよりも自分のことに目が向いてしまっていたのだ。

もとから病気持ちでこの土地での重労働に耐えられないのではないかと心配されたシスターはやはり異常をきたし始めた。不眠で顔がやつれただけではなかった。密かにカルカッタにふつうの衣装を注文していたのだ。

畑での野菜作りを担当していたシスターは、ジャガイモや人参を植えるべきところに勝手に花の種をまいていた。ホームシックになったせいか、クローダに向かって転任願いを出してくれと必死で頼み込んだ。この場所にひとときもいられないような状況だという。

そこに最悪の事態が起きた。医療担当のシスターが、つれてこられた明らかに直る見込みのない乳幼児に薬を与えて帰したばかりに、住民はこの子どもを殺したと思いこみ、翌日から地元の人間がだれ一人来なくなった。それどころかシスターたちが殺される危険さえでてきた。

黒水仙クローダはシスターたちの動揺を知るために夜にそれぞれの個室を巡回していたが、病気がちだったシスターの部屋をみると真夜中だというのに明かりがついている。ノックをしても返事がない。無理にドアを開けると不気味に笑っている、ふつうの服に着替えた彼女がたっていた。

すっかり理性を失い、部屋を飛び出すとディーンの家に駆け込んだ。ディーンに恋をしてしまっていたのだが、すげなく断られると再び宮殿に戻り、夜明けの鐘を鳴らしているクローダのうしろにしのびより、崖から突き落とそうとした。だがもみ合ううち逆にそのシスターが転落死してしまった。

ディーンによれば、一年前にも修道僧の一団がここにやってきて、まもなくここでの暮らしに耐えられず引き上げたのだという。そしてクローダたちも雨期の開始までもつまいと言っていたが、その予言はみごとあたってしまった。

この事故で撤退を余儀なくされたが、クローダはここでの責任者としての体験で人間的に成長した。軽蔑していたディーンの良さも理解し、尊敬を込めた握手をして彼女はカルカッタへ戻る道をたどっていった。(1947年・イギリス映画)

Directed by Michael Powell Emeric Pressburger Writing credits Rumer Godden (novel) Michael Powell Cast: Deborah Kerr .... Sister Clodagh / Flora Robson .... Sister Phillippa / Jean Simmons .... Kanchi / David Farrar .... Mr. Dean / Sabu .... The Young General / Esmond Knight .... The Old General / Kathleen Byron .... Sister Ruth / Jenny Laird .... Sister Honey / Judith Furse .... Sister Briony / May Hallatt .... Angu Ayah / Shaun Noble .... Con, Clodagh's Childhood Sweetheart /Eddie Whaley Jr. .... Joseph Anthony, Young Interpreter リスニング;イギリス映画なので、その発音はほとんどイギリス式。

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On the Waterfron 波止場 2004/07/06

波止場無慈悲な暴力団と、それに恐れをなして黙りこくったままの人々にもめげず、堂々と不正に立ち向かう青年と神父。戦後間もない社会の中で奮闘する彼らの姿は、さわやかさと希望の光を与えるかもしれない。

波止場に外航船が着くと、大勢の港湾労働者たちが集まり、その積み荷を次々と船からはしけに移し、さらにトラックに載せ各地に届けられていく。彼らは沖仲士(おきなかし)と呼ばれる日雇いだ。船が着いたという知らせを受けて桟橋に早朝集まると、人集めがやってきて次々と必要な仕事を割り当てていく。

彼らはそれぞれ大きな「鈎」を持っている。巨大な箱についているロープに引っかけて引きずるためだ。長年の仕事のため、鈎を持つ方の手がもう一方の手よりも長くなってしまった者さえいる。それほどまでにこれは重労働なのだ。

この街の港にも、人集めがいて労働者の仕事の割り当てを取り仕切っていたが、かなり前からそれはヤクザであるジョニーが取って代わってやるようになっていた。彼は船会社から支払われる賃金を、組合費やさまざまな名目で沖仲士からピンハネし、それに異議を唱えるものには容赦しなかった。

このマフィアのようなギャングたちの幹部に、チャーリーという男がいた。彼の弟テリーは無口だが優れたボクサーだったので、八百長試合をやらせて大儲けをしたが、おかげでテリーはすっかりグレてしまった。

波止場今度も警察でテリーは証言をしようとした伝書鳩仲間の男を屋上から突き落とす犯罪の協力を心ならずもさせられてしまう。だが根は純粋なテリーは、そこに許せない不正を感じ取り、死んだ男の妹であるイディと知り合うに及んで、かつては世話になった兄たちの犯罪組織に反抗の気持ちを抱いていく。

そのころこの地区に赴任してきた神父バリーは、沖仲士たちが搾取されている実態に驚き、みんなで団結してヤクザたちを追い払う運動を始めようとする。最初はみんな報復をおそれて口を堅く閉ざしたままだったが、一人の男が警察で証言をしたためにクレーンから落ちてきた荷物につぶされる事故を装って殺され、これでテリーの怒りは爆発した。、

次第に深まるテリーのイディへの愛は、バリー神父の薦めもあって自分がイディの兄殺しに関わったことを彼女に告白させたが、犯罪捜査委員会からの喚問状を受け取ると、兄のチャーリーから絶対に出ないで欲しいと言われる。

だがテリーは喚問に応じないとは言わなかった。絶対にテリーに喚問させるなというジョニーの命令に背いたことで、チャーリーは殺されてしまう。怒りでなにも見えなくなったテリーは銃を持って酒場に乗り込み一味を皆殺しにしようとするが、あわやというところでバリー神父に説得された。

翌日からテリーは、召喚に応じ自分のジョニー一味について知っていることを洗いざらいぶちまけた。おかげでジョニーの組織は壊滅状態に追い込まれたのだが、そのために友だちにも鳩の世話をしてくれている少年たちにさえ口をきいてもらえなくなった。

波止場愛するイディは二人で内陸の農場に移住しこの港町から手を切ろうと言うが、テリーは自分の育ったこの街にあくまでもとどまるつもりだった。早朝みんなが職を求めて集まっているところに、無視されることは覚悟でテリーは堂々と姿を見せた。

予想通り彼の求職は無視され、追い返されそうになったが、憤激したテリーは一味がいる屋形船にむかって大声でジョニーを卑怯者呼ばわりを始めた。その剣幕に労働者たちが集まってきた。テリーはジョニーに殴りかかり、元ボクサーは当然優勢だったが、一味がよってたかってテリーをたたき伏せてしまった。

だがこの時点で労働者たちの気持ちはテリーに対する感嘆と尊敬へと変わりつつあった。そこをすばやく察したバリー神父はむりやり倒れているテリーを立たせると、ジョニーの指令に従わない方向へ歩いていかせたのだ。顔面蒼白ながらしっかりした足取りで歩くテリーのあとに、労働者はいっせいについていった・・・(1954年)

Directed by Elia Kazan Writing credits : Malcolm Johnson (suggested by articles)/ Budd Schulberg (story) Cast : Marlon Brando .... Terry Malloy / Eva Marie Saint... Eddie Doyle / Karl Malden .... Father Barry / Lee J. Cobb .... Johnny Friendly / Rod Steiger .... Charley / Pat Henning .... Timothy J. 'Kayo' Dugan / Leif Erickson .... Glover, Crime Commission / James Westerfield .... Big Mac / Tony Galento .... Truck / Tami Mauriello .... Tullio リスニング;平易な会話。

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男はつらいよ・幸福の青い鳥 2004/07/09

男はつらいよ・幸福の青い鳥寅さんは次第に恋愛の当事者ではなく、若い二人のキューピッド役を果たすことが多くなってきた。これも年の功か。それでも寅さんの手にかかると、不思議なことに二人のロマンスは実に円滑に進むようになる。

寅さんのみた夢では、一族郎党をつれて青い鳥を求めて柴又を離れ、半年の間さまよい、ついに青い鳥と桃源郷を見つける。が、列車の中の車掌に検札のため起こされてしまった。

山口県の萩で行商を営んでいると、コンピュータ占いの結果、「南に行けばすばらしい出会いがある」と出た。さっそく寅さんは九州に渡り、直方(おがた)に行ってみる。かつては炭坑ブームで栄えた街もひっそりとしており、芝居小屋を訪れても昔なじみの役者はその年の春に死んでいた。

役者の娘が近くにいるときいて寅さん仏壇参りに行く。かつて芝居をしていたときはかわいい少女であった美保は、輝くばかりの美女となり身寄りもなく近くの旅館で女中をしていた。別れ際、幸せの青い鳥を探してくれと頼む美保に向かって寅さんは東京に来たらぜひ柴又に来るようにと告げる。

それからしばらくして美保は単身東京に出てきた。寅さんを頼れば何か新しく人生の展望が開けるのではないかと思ったのだ。ところが到着してまもなく風邪を引き高熱が出て、ホテルを探すことすらできない状態になる。

ラーメン屋で美保の忘れ物を注意してくれた青年、健吾は美保に惹かれチンピラにつきまとわれているところを救い出し、自分の仕事場につれてくる。鹿児島出身の健吾は画家志望の看板屋だった。

おかげで一晩よく寝たあと美保は回復し、とらやに向かう。寅さんはもう一年あまりもご無沙汰していた柴又に帰ってくると、名前を告げないですぐ切ってしまう女からの電話が2回ほどあったことを聞かされるが、ちょうど美保が店先に姿を現したところだった。

さっそくさくらたちが美保の面倒をみて、近くのラーメン屋の手伝いの仕事を見つけてもらう。折しもタコ社長の印刷工場では田舎に帰って家業を継ぐために一人の少年が退職するところだったが、代わりに美保が東京に住み着くことになったのだ。

近所では「寅の恋人」を噂されたために照れくさくなった寅さんは家族に向かって美保のためのお婿さん探しを始めると宣言する。もちろん惚れている気持ちを隠そうにも隠すことができないが。

美保は世話になったお礼にとあったときから何となく惹かれていた健吾に会いにゆく。だが、健吾はあまりに性急にベッドに押し倒したりしたので美保は腹を立てて逃げ出してくる。

だがしばらくして健吾はとらやの店先に姿を現した。団子をつまみにビールを注文したりするから店番をしていた寅さんはこの青年が失恋をしているなとすぐわかってしまう。

そこへ注文を届けにきた美保が現れて、いったんは健吾が謝るのを拒絶するものの、すべてを悟った寅さんのすすめで柴又駅まで追いかけてゆき、二人は仲直りする。(1984年)

原作: 山田洋次 脚本: 山田洋次  朝間義隆  キャスト(役名) 渥美清(車寅次郎) 倍賞千恵子(さくら) 長渕剛(倉田健吾) じん弘(金森) すまけい(嘉穂劇場の男) イッセー尾形 (車掌) 関敬六(ポンシュウ) 不破万作(キューシュー) 笹野高史(係員・近藤) 有森也実(温泉場の娘) マキノ佐代子(ゆかり)マドンナ;志穂美悦子(島崎美保)

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Paris brûle-t-il? パリは燃えているか 2004/07/11

パリは燃えているかパリ解放の直前を扱った歴史映画。大勢の俳優が出演するが、とくにストーリーはなく主人公はこの町のそのものである。パリにおけるナチス占領に対抗するレジスタンスたちはテロリストと呼ばれ、現代のバクダットにおけるイラク人の抵抗を彷彿とさせる。

もしヒトラーの命令が完全に実行されていたら、今のパリはなかったことだろう。ノートルダムもエッフェル塔もすべて破壊つくされていたかもしれない。実際にポーランドのワルシャワはそのような攻撃で焦土と化した。

第2次世界大戦も末期、1944年には、ノルマンディ上陸作戦により、連合軍がフランス北部から、ドイツへ向けて進攻しようとしていた。パリはもうドイツ軍の占領下に4年以上も置かれていたが、連合軍の進むコースよりも南にあるために、直ちに解放される計画には含まれていなかった。

ドゴール将軍の指令のもとに活動を続けるレジスタンスや臨時政府を目指す人々は占領が長引くにつれ焦りを感じていた。今度ヒトラーの命令でパリの司令官になったコルティッツは、もしパリを撤退するときになればすべての市街地を破壊することになっていたからだ。

パリは燃えているかレジスタンスは続いていたが、これに対するドイツ軍の対応は残酷きわまりなかった。リーダー格もドイツへ多くの捕虜とともに貨物列車に乗せられて移送されるときにホームで射殺され、町中でサボタージュを計画した若者たちのグループも密告者を通じて発見され皆殺しにされた。

警察本部の占拠をはじめ、少しずつ市街地を支配下におさめていったレジスタンスだったが、何しろ武器弾薬が足りない。彼らにとっての有効な武器といえば火炎瓶ぐらいなものだった。燃料不足から町に車はほとんど見かけることなく主な交通手段は自転車だ。

ドイツ軍は相次ぐサボタージュに手を焼き、スウェーデン総領事に休戦の仲介を依頼する。一応協定は結ばれたものの抵抗も散発的に続き、コルティッツはドイツ本国から、もっと強力な管理体制を敷くようにせっつかれる。だが、コルティッツ本人は、この町の偉大な歴史的財産をすべて破壊する命令を実行する気はなかった。

命令を受けたときから、ヒトラーが正気でないことをはっきりを知っていたからだ。そしてモスクワでの惨敗や、西からの連合軍の進撃をみてもうこの戦争の決着はついていることはわかっていたのだ。

なんとしても一刻も早いパリの解放を望む臨時政府のメンバーは連合軍に使者に出す。これまで何人ものが犠牲になったこの仕事を引き受けたガロア少佐はノルマンディーから、ドイツ軍と連合軍のにらみ合う前線地帯に潜入し、何とかパットン将軍や連合軍と共同して戦っているフランス軍の幹部と会うことができた。

パリは燃えているかガロア少佐の説得と現状報告により、連合軍はパリへ向かうことが決定された。すでにフランスにおけるドイツ軍は相次ぐ戦いで弱体化しており、その抵抗力も援軍もほとんど連合軍の向かう方向の妨げとはならなかった。

ついに連合軍はパリの市街に入った。大勢の市民が歓呼の声で歓迎する中ドイツ軍の抵抗もさほどなく、シテ島の付近まで進軍した。一方コルティッツ司令官は、部下にパリにかかるすべての橋、歴史的建造物に爆薬を仕掛ける命令までは出したが結局爆破命令を出さず、全面降伏をしたのだった。

ドイツ軍司令部が立ち去った後のホテルの電話には、「パリは燃えているのか?」というヒトラーからの声が聞こえていた。(1966年)

Directed by René Clément Writing credits Larry Collins (book) and Dominique LaPierre (book) Gore Vidal and Francis Ford Coppola Cast Jean-Paul Belmondo .... Pierreflot/Y. Morandat / Charles Boyer .... Docteur Monod / Leslie Caron .... Françoise Labé / Jean-Pierre Cassel .... Lieutenant Henri Karcher / George Chakiris .... GI in Tank / Bruno Cremer .... Colonel Rol Tanguy / Claude Dauphin .... Colonel Lebel / Alain Delon .... Jacques Chaban-Delmas / Kirk Douglas .... Gen. George S. Patton Jr. / Pierre Dux .... Cerat/Alexandre Parodi / Glenn Ford .... Lt. Gen. Omar N. Bradley / Yves Montand .... Sgt. Marcel Bizien/Sergent tankiste / Anthony Perkins .... Sgt. Warren / Simone Signoret .... Patronne du bistrot / Orson Welles .... Consul Raoul Nordling リスニング;英語版の場合、フランスの俳優たちもみな英語をしゃべるが、あまり流ちょうではない。

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La belle noiseuse 美しき諍い女 2004/07/14

美しき諍い女なんと4時間にわたる絵画映画である。「ナポレオン」や「アラビアのロレンス」のような歴史を扱った大作ではない。商業主義にとらわれた映画では決してこんなことはできないだろう。こんな長いのでもあえて見ようという映画ファンだけを相手にしている。

場面のほとんどは古い屋敷を改造したアトリエの中であり、登場人物は3人を中心にして動く。しかし絵心のある人なら、画家がデッサンをして、次第にその作品を作り上げていく過程に時のたつのを忘れるだろう。

パリで成功している画家のニコラと小説を書こうとしているマリアンヌの若夫婦が、南仏へバカンスへやってきた。泊まった宿屋でポルブスという絵の好きな化学者に連れられて近所の老画家エドアルドのところに招待される。

エドアルドは、妻のリズとともに古い屋敷を改造した中にたった二人で暮らしていた。リズはかつてエドアルドのモデルをしていたことから恋に落ち夫婦になった。エドアルドは、10年前までは希望と熱気にあふれる画家だったのだが、問題作「諍い女」を描こうとして行き詰まってからというものの、あまり制作にも力を入れていないようだった。

招かれた3人は家の中やアトリエを見学し食事をして楽しんだが、その会話の中でエドアルドはニコラにマリアンヌを「諍い女」の新たなモデルとして頼めないだろうかとそれとなく口にする。

ニコラは宿に帰るとマリアンヌのそのこと話す。その晩は怒ったような顔をしていた彼女だったが、なんと翌朝は早起きしてさっそくエドアルドのところに駆けつけたのだった。モデルとしてきてくれることをあまり期待していなかったエドアルドは、デッサンの道具を調えるとさっそくマリアンヌをさまざまなポーズで描き始めた。

マリアンヌは今までモデルをやったことがない。ポーズの取り方の初歩から教わった。そして全裸になってポーズも取るようになった。エドアルドはあらゆる角度から描き、自分の納得いくアングルを研究し始めた。

美しき諍い女はじめはただポーズを取るだけでやっとだったマリアンヌも2日目になると次第に絵描きとモデルの関係を理解し始めた。絵描きが心に描く「真理」を描くのには、実際のモデルをみてなければならない。ただそこに横たわっているだけではモデルの仕事は勤まらない。人間のある面が突然キャンバスの中に描き出されるような瞬間があるのであって、そのきっかけを生み出すのがモデルの仕事なのだった。

マリアンヌはこの仕事にのめり込んでいった。じっとしているのはつらいことだったが2日、3日とたつにつれ次第になれてきた。ニコラは自分の妻がたとえ老人とであっても一日中アトリエの中に一緒にいるのを心配し始めた。その姿を見てマリアンヌは軽蔑のまなざしを投げ始める。

リズは忠実な妻だった。ニコラの不安を気遣い、夫の仕事が今度こそ最後まで完成することを願っていた。しかし一方では、かつての自分が勤めていたモデルの仕事をとられてしまったというかすかな不安を彼女自身も感じ始めていたのだった。

たくさんの習作を作ったが、どうもエドアルドは気に入る一枚を見いだせないでいる。そこに自分の力の限界や老いによる力の衰えからくる苦悩があった。だが、ある時ふとひらめくポーズに出くわした。エドアルドは倉庫の中から、かつてリズを描きかけてやめた古いキャンバスを取り出すと、その絵の上に絵の具を重ねてマリアンヌの肢体を描き始めたのだ。

そのポーズははいつくばり、尻と背中だけで首や頭の部分が見えない角度で描かれていた。エドアルドは、古いキャンバスに描くことによって過去との決別をはかろうとしたのであるが、この絵をかいま見たリズは自分の姿が消されていることに大きなショックを感じる。

ついに「諍い女」の絵は完成した。それを初めてまともに見たマリアンヌは、その絵の真っ赤な背景の中に自分の冷酷さ、残酷さだけがさらけ出されているのにショックを覚える。リズもこれを見てキャンバスの後ろの木枠に赤い絵の具で十字のマークを書き入れる(おそらくワラ人形にくぎを打つのと同じ目的でか)。

しかしエドアルドは女たちにショックを与え、彼女らからどんな言葉を投げつけられても動じなかったが、この作品は自分の死後ずっとたつまで人目に触れることがないように、セメントと煉瓦で、壁の中に塗り込めてしまった。

改めてニコラや化学者も含めてみんなに正式に公開する日が来た。みんなの前に出された「諍い女」は、明るいブルーが背景の誰にも親しみやすい作品だった。マリアンヌもリズもこれを見て何となく安心する。それはよい絵だったし、壁の中に塗り込めた作品のような陰惨さはどこにもなかった。エドアルドの機知で、自分たちの間やニコラとマリアンヌの間に生じた危機もここで何とか切り抜けることに成功したのだ。(1991年)

Directed by Jacques Rivette Writing credits Pascal Bonitzer (scenario) & Christine Laurent (scenario) Cast: Michel Piccoli .... Edouard Frenhofer / Jane Birkin .... Liz / Emmanuelle Bêart .... Marianne / Marianne Denicourt .... Julienne / David Bursztein .... Nicolas / Gilles Arbona .... Porbus / Marie Belluc .... Magali / Marie-Claude Roger .... Françoise リスニング;フランス語であるが、せりふの数は絵を描く過程の撮影に大部分とられて少ない。

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美女と野獣 La belle et la bête 2004/07/17 : 2010/02/19

美女と野獣「シンデレラ」のような童話ともいえる。ただ、その教訓は子供向けではない。これはディズニーではないのだ。愛はどこから始まるかといえば、ほとんどのフランス映画で言っているように、言葉でも仕草でもなく「まなざし」である。ただそのことだけに集中して観るだけで、この映画はすてきなことを教えてくれるのかも。

時は18世紀の頃のフランス。末娘のベルは、父親、長女、次女、弟との5人暮らし。だが父親の持つ商船が沈んでしまったために、一家の財産は風前の灯火になった。姉たちはこれまで甘やかされて育てられたためにこれまでの贅沢癖が抜けない。弟も父親の財産を抵当にして遊び金を借りる始末。

ベルは、姉たちが遊びに行くのに、家で雑用をやらされている。そこへ弟の友だちアブナンがいつもやってきて結婚を迫る。ベルは彼が嫌いではないが、苦境に立つ父親を見捨ててお嫁に行くわけにはいかないので、いつも返事を延ばしている。

父親は、行方不明になった船のうち一隻が戻っているといううわさを聞き、港まで出かけて行く。だが期待は裏切られその晩港に泊まる金もないため仕方なく暗い森を夜中に帰る羽目になった。だが、昼間でも暗い森の中ですぐに迷ってしまった。

美女と野獣見ると暗く不気味な館の前に出た。入り口に近づくと扉がひとりでに開いて、中へ招き入れるようだ。疲れ果てていた父親はそのまま中に入ってしまうが、ろうそくの燭台を持つのは人間の手であり、テーブルにつくと同じく人間の手がワインをついでくれた。彫像には目がありこちらをじろじろ見ている。

勢いよく燃える暖炉の火と、ワインを飲んだせいもあって父親はしばらく眠ってしまった。目が覚めて外に出ると、美しいバラが目に入った。ベルが一輪のバラがほしいと言ったのを思い出して一本折り取ると目の前にライオンのような顔をした男がいる。この館の主である野獣だ。

野獣はバラを勝手に取ったのは許せないという。父親の命をすぐにいただくか、さもなければ娘を一人身代わりによこすなら命を助けるという。白い馬をもらい無事に家に帰り着いたものの、娘を一人差し出さなければならない心痛で父親は床についてしまった。

バラをほしいと言ったのは自分なのだから、父親の命を助けるために野獣のもとに行かなければならないと考えたベルはすぐに白い馬に乗って野獣の館に向かう。迎え出た野獣は世にも醜い姿をしていた。だが野獣はベルの美しい姿にうたれ、毎晩7時になるとベルに結婚をしてくれと頼む。

はじめは恐怖感しか持たなかったベルだが、野獣の善良な性質がわかってきて少しずつ慣れてきた。だが、結婚の約束をするというほどではない。館での生活が長くなるにつれてベルは父親のことが心配でたまらなくなった。

ある日ベルは野獣に、一週間でいいから家に帰してくれと頼む。野獣は大変悲しんだが、ベルを完全に信頼することにした。近くにある財宝のあふれる館をあける金の鍵と、行きたい場所を思い描いて手にはめればどこにでも一瞬に行ってしまう手袋を渡して、もし約束の時までに戻らなかったら自分は死んでしまうだろうと告げた。

美女と野獣必ず戻ると野獣に約束をしたベルは実家に到着する。父親は病気で寝ていたが、ベルの流した涙がダイヤに変わり、父親は暮らしをたてていくことができるようになった。弟の借金のかたに高利貸しに家具を持っていかれ、家は破産状態で姉たちは洗濯女の仕事をしていた。

そこへベルが美しい衣装を着てあらわれたものだからみんなは驚き怪しみ、何とかして野獣の持つ財産を奪おうと考える。約束の一週間が終わろうとする頃、白い馬がベルを迎えにやってきた。鞍には魔法の鏡が積んである。姉たちがその鏡を覗くと老婆の姿が映るのだった。

約束の時間が迫った。ベルは手袋をはめて帰ろうとするが、金の鍵が見あたらない。弟とアブナンが鍵を盗み出して白い馬に乗って野獣の館に向かってしまったのだ。ぐずぐずしているうちに時間がたち、ベルが館に着いたとき野獣は虫の息だった。

野獣が静かに息を引き取ろうとするとき、ベルは必死で死なないでくれと頼む。野獣はベルのまなざしがこれまでと違い、愛が込められているのを知って安らかに死ぬ。そのときアブナンが天窓から侵入しようとしていた。庭園にあった弓を持つ彫像が大きく弓を引いて彼を射抜いた。

矢で射抜かれたとたん、アブナンは野獣に変えられ死ぬが、その姿は野獣に乗り移ってベルの前に王子として姿を現した。王子は、自分の両親が妖精を信じなかったためにこれまで野獣の姿をさせられていたのだ。ベルのまなざしにより、人間に戻るチャンスを得たのだ。ベルは王女として迎えられる。(1946年)

Directed by Jean Cocteau Writing credits Jean Cocteau (also story) (also dialogue) Jeanne-Marie Leprince de Beaumont (story) Cast: Jean Marais .... The Beast - The Prince - Avenant / Josette Day .... Belle / Marcel André .... Belle's father / Mila Parély .... Felicity / Nane Germon .... Adelaide / Michel Auclair .... Ludovic / Raoul Marco .... The usurer リスニング;きわめて聞き取りやすいフランス語。そもそもセリフが少なくしかもゆっくりである。

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グリーンカード Green Card 2004/07/21

グリーンカードニューヨークに住むアメリカ人女性と移住を希望するフランス人との恋物語。男の方は、教条主義的なアメリカ人たちとは対照的になかなか魅力あふれる人間なのだが、女の方は美人だということだけでさりとて何か引きつけるところがない。恋が成就したあとうまくいくのかしらと心配になる。

移民大国アメリカに、何とか移住して市民権を取りたい人が大勢いる。グリーンカードをもらうため財産、技能、犯罪歴、学歴などさまざまな点で審査されなかなか思うようにいかない。そこで考えられたのが、アメリカ人と偽装結婚をすること。

フランスからやってきたジョルジュも大金をはたいてある組織を通じて、ブロンテという若い女性と結婚をすることになった。彼女は別に誰と結婚してもかまわない。熱心な園芸家で、ニューヨークの真ん中に巨大な温室付きマンションが欲しかっただけなのだ。

サイン一つで結婚証明書をもらうと、大金が転がり込んでブロンテは温室の中で心ゆくまで植物たちの世話をすることができるようになった。モーツァルトの曲が流れる。彼女を密かに慕っている園芸仲間で菜食主義者のフィルは、まさかブロンテがこんな結婚をしているとは気づかない。

ジョルジュは近所のレストランでウェイターをやっているのが偶然わかった。ところがある日、移民局の職員がやってきて、最近偽装結婚が多いようだから調査に伺いたいという。さあ大変、二人が仲むつまじく暮らしているように見せかけなければならない。

マンションの管理人も、近所のおばさんもブロンテの夫がアフリカ旅行に出かけていることになっていて少しも姿を現さないので不審の目で見ていたところなのだ。ブロンテは仕方なくジョルジュを呼び寄せて調査員の質問に備えて「試験勉強」を始めることにする。

グリーンカードだが、二人の生活はあまりに違っていた。フランス人のジョルジュはアメリカ人の中でも菜食に徹底し、都市に緑をという主義を掲げるブロンテやその仲間を懐疑的に眺める。カフェイン抜きのコーヒーや鳥の餌のような穀物食、脂肪を防ぐためにバターをやめたりするのを見て、もっと人生を楽しむべきだと主張する。

ブロンテの温室に勝手にトマトの種を植えたり、池にコイを放したり、ブロンテの親友の家まで出かけてピアノの弾き語りをしてみんなの感動を呼んだりして、ブロンテもふつうのアメリカ人とあまりに違うジョルジュに少しずつ惹かれていく。ブロンテの父親さえがジョルジュと仲良くなる。

二人の想い出だといってスキーを担いだり、いろいろな舞台装置を作って写真を撮り、調査員に見せるためのアルバムも作る。お互いの経歴を暗唱し、体重や生年月日も性格に暗記しなければならない。偶然ブロンテが路上でフィルに会い、何も知らない彼がマンションの仲間で押し掛けてくると、ジョルジュは本当のことをばらして彼を追い帰したりした。

ジョルジュは若い頃パリ大学の女子学生にピアノを習った。だが彼女が死んでからはもう弾かなくなったという。ジョルジュはブロンテに向かって、初めてピアノを弾く気にさせた人だといった。

グリーンカードそうこうしているうちに調査員との面接の日がやってきた。「夫」と「妻」はそれぞれ別室で面接員と会い、さまざまな質問を受ける。少しでもおかしな答えをしたりすれば、グリーンカードの認定は取り消されてしまうのだ。

面接を終えて再び自分だけの生活に戻れたブロンテだったが、何か足りない。温室の片隅にジョルジュが植えたトマトの木が真っ赤な実を生らせていた。急にジョルジュがいなくなった部屋が何もかもむなしく感じられた。

最初の出会いの場所「カフェ・アフリカ」に行ってみるとジョルジュがやってきた。ジョルジュは面接でへまをした。結果通知は「否」。彼は強制送還になるのだ。ここでブロンテは我慢できなくなってジョルジュに抱きついた。彼女がフランスに行くまでの別れを告げるために・・・(1990年)

Directed by Peter Weir Writing credits Peter Weir (written by) Cast Gérard Depardieu .... Georges Faure / Andie MacDowell .... Brontë Mitchell Faure / Bebe Neuwirth .... Lauren Adler / Gregg Edelman .... Phil / Robert Prosky .... Brontë's Lawyer / Jessie Keosian .... Mrs. Bird リスニング;ジョルジュはフランス語訛があると言われるが、とくに問題なし。全体はふつうのニューヨーク英語。

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© 西田茂博 NISHIDA shigehiro

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