かんたんコンポ(3)

手軽に学べる英作文入門

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目次

STEP 31不定詞を使ってみよう(その1)

STEP 32 不定詞を使ってみよう(その2)

STEP 33 不定詞を使ってみよう(その3)

STEP34不定詞を使ってみよう(その4)


STEP 31 不定詞を使ってみよう(その1)

動詞の前に to を付けるだけで、さまざまな働きを示してしまう不定詞は、見かけは単純ですが奥が深い。まずは副詞句(副詞的用法)から

「3人の子供たちを養うために僕は一生懸命働いているんだ」「たくさんのボーナスをもらってうれしいね」「彼が屋根に上がると、そこに穴があいているのを発見した」

I'm working hard to support three children.前半の文、 I'm working hard は単独でも存在できますが、「何のために(働くのか?)」を述べたいときにその目的を示すものとして to不定詞を追加すればいいのです。文頭に持ってきて To support... と始めることもできます。to の働きをはっきりさせたいときは、 in order to を用いることもできます。so as to も使用できますが、これは文頭にはおけません。

I'm glad to get a big bonus.これも「うれしい」だけであれば、I'm glad. で終わりですが、「なぜ(うれしいのか?」を述べたいときにその感情が起こった理由を示すものとして to不定詞を追加します。文頭に持ってくることはできません。また、How careless of you to leave your bag in the train!(列車にカバンを置いてくるなんてなんて不注意な!) の場合は、相手に対する決め付けを行った判断理由としても使われます。これらの場合の不定詞は弱い because のようなものだといえましょう。ですから、 I'm glad because I've got a big bonus. とも言えるわけです。

He went up to the roof to discover there was a hole there.この文での to は and に置き換えてもほとんど問題がありません。なぜかというと、「時間の流れ」に沿って事が起きて、後に来る不定詞は最終的な結果を表しているからです。ですから、He went up to the roof and (he) discovered there was a hole there.「上がって発見した」のか「発見するために上がった」のか議論が分かれるところですが、そこは常識的に判断します。

STEP 32 不定詞を使ってみよう(その2)

不定詞は動詞の前に置いて主語にしたり、be動詞や普通の動詞のあとに置くこともできます。(名詞的用法や助動詞用法)

「タバコを売るのが彼女の唯一の収入源です」「第1段階では字をきれいに書くことです」「従業員は午前10時に仕事を始めることになっている」

茄子の花To sell cigarettes is her only source of income.中心となる動詞の前に to不定詞しか、ほかに主語になりそうなものが見あたらない場合は、その不定詞が主語になるのです。<それを素早く見つけるには年季がいるが・・・>不定詞が主語になるのはそう頻繁にあるわけではありません。多くは特定の動詞によって決まってきます。ここでは be動詞が使われていますが、mean を使ってみると、To sell cigarettes means that... (タバコを売るのが意味するのは・・・)また make を使ってみると、To sell cigarettes makes her...(タバコを売ることによって彼女は・・・になった)というふうに続けることができます。

The first step is to write letters correctly.特に動詞がこの文のように be動詞ですと、前の内容とうしろの内容が等しいわけで、前後を逆にして、 The first step is to write letters correctly is the first step.としても特に意味的には支障はないわけです。このように逆が可能な場合、be動詞のあとに来た不定詞は主語とは言わずに補語と呼びます。

The employees are to begin working at 10 in the morning.この文の場合、The employees begin working at 10 in the morning. とするだけだったら「・・・を始める」だけになってしまいます。ところが be動詞のあとに to不定詞を付ける形式にすると、未来的になり、「予定・義務・可能」(つまり、will, must, can のような助動詞に似ている)の意味を含むようになります。これは be動詞の場合に限りません。たとえば、are expected to begin 「始めると予想(期待)されている」のように受動態に付いた不定詞や、 want to begin 「始めたがっている」  promise to begin 「始めることを約束している」などの場合(目的語)も同様です。

準助動詞を使いこなす

「もとになる文」のSVの間に入れることによって新しい意味を作り出すのが「準助動詞」です。下の例を見て作り方に慣れましょう。

It rains It is likely to rain 「雨が降りそうだ」It is unlikely to rain. 「雨が降りそうもない」It is sure to rain. または It is certain to rain.「きっと雨が降るぞ」

He is rich He is said to be rich「彼は金持ちだといわれている」 He is said to have been rich「彼は(かつて)金持ちだったといわれている」

You don't smoke. You are not supposed to smoke.「煙草を吸ってはいけないことになっています」You should not smoke

There is an accident. There seems to be an accident. 「事故が(これから)起こると思われる」There seems to have been an accident.「事故が(すでに)起こったらしい」

It rained. It may have rained.「雨が(すでに)降ったのかもしれない」 It cannot have rained. 「雨が降ったはずはない」It must have been rained.「雨が降ったに違いない」

He is happy. He seems to be happy,「彼は幸せのようだ」 He looks happy. 「彼は幸せそうな様子だ」He remains happy. 「彼はずっと(変わらず)幸せだ」He became happy.「彼が幸せになった」

I finished my job. I tried to finish my job.「仕事を終えようと(努力)した」 I managed to finish my job.「何とか仕事を終え(るのに成功し)た」 I failed to finish my job.「仕事を終えられなかった」 I hesitated to finish my job.「仕事を終えるのに躊躇した」

He is fat. He tends to be fat.「太る傾向にある」

I like flowers. I have a liking for flowers.「花は好き(なほうだ)」

They are married. They got married.「彼らは結婚した」 The have been married.「彼らは結婚生活を送っている」

I played tennis. I enjoyed playing tennis.「テニスを楽しんだ」 I finished playing tennis. 「テニスを終えた」I stopped playing tennis. 「テニスをやめた」I avoided playing tennis.「テニスをやらないようにした」

He drive a car. He is able to drive a car. 「運転できる」He would be able to drive a car.「運転できるのだろう」He would have been able to drive a car.「運転できただろうに」

I am understood. I feel understood「わかってもらえると感じる」

She is silent. She remains silent.「沈黙したままだ」 She became silent.「(それまでしゃべっていたのに、ふと)沈黙した

STEP 33 不定詞を使ってみよう(その3)

不定詞の3つ目の重要な用途は、名詞のうしろに付けることです(形容詞的用法)。これは関係代名詞の場合と同じくちょっと注意が必要です。

「何かこのひもを切るものをくれ」「この荷物を運ぶための車が必要だ。」「彼女は3カ国語を話す能力を持っている」

Give me something to cut the string with.代名詞である、something にたとえば「冷たいもの」とか「軽いもの」と言うとき、something cold とか、something light というように形容詞を追加します。このやり方を to不定詞でまねるには、前もって適当な動詞とそのつながりを準備しなければなりません。「ひもを何かで切る」と言うとき、cut the string with something といいます。something とは kife とか scissors をさします。不定詞を作るには、something を前に持ってきて cut と直結する必要があるわけです(目的格)。同様に、 read books なら books to read,(読むべき本) make a promise なら a promise to make (するべき約束)という具合に作れます。STEP33 で述べたようにこの場合でも不定詞は未来的に働きます。

I need a car to carry the baggage.今度は別の作り方を試みてみましょう。 A car carries the baggage という文があったとします。このとき主語の car と動詞の carries との間に to を挟み込んでしまうのです(主格)。こうなれば car はもはや主語ではありませんから、この文のように I need などを付けて文の「一部」にすることができます。同様に、 Freiends help him なら freiends to help him,(助けてくれる友だち)や、受動態であっても efforts are made から efforts to be made (するべき努力)を作ることができます。

She has the ability to speak three foreign languages.一連の単語、ability, willingness, hope, place, time などはいきなり to不定詞を付けて構いません(同格)。これらの単語はそもそも抽象的で、説明を要するため、習慣的に不定詞を追加してよいことになったのです。his hope to get married to her,(彼女と結婚したいという希望) place to go,(行くべき場所) time to say goodbye (別れを告げるべき時)などといえます。

復習:不定詞の形容詞用法目的格の作り方

read books books to read

VO のかたちをひっくり返して間に to を入れるだけ。「本を読む」から「読むための本・読むべき本」に変わります。ベキ、タメが入るのは不定詞はそもそも「予定」的要素を含んでいるからです。(目的格用法)

live in a house a house to live in a house in which to live

上と同じようにひっくり返しますが、動詞が自動詞の場合に間に前置詞が入りますからそれも忘れないように。2番目のように最後に in を置くのが口語タイプで、in を前に置いて関係代名詞 which をつける(人の場合は whom )のは文語タイプです。どちらも書け、読めるようにしておきましょう。(前置詞の目的格用法)

talk with friends about worries friends to talk with about worries

これも同じく前置詞の目的格用法です。ほかの副詞句、about worries が加わっても作り方の原則は同じです。

sit on something something to sit on

これも同じく前置詞の目的格用法です。これは何を意味しますか?具体的に言えば、chair, bench, sofa などをさすことがわかります。

ここまで2004年10月作成

STEP 34 不定詞を使ってみよう(その4)

不定詞には他の単語を結びついた用法が多数あります。一つは tough 構文と呼ばれるもの。またもう一つは enough や so as to / such as to を使ったもの。

「彼女の話は聞いて楽しい」「彼は親切にも私に金を貸してくれた(3通りで)」

Her story is interesting to listen to.この文は何か変だと思いませんか?もし interesting のところでピリオドを打っても構わないように思えます。でも彼女の話は読んでもおもしろくなく、耳で聞いて初めておもしろいのです。落語なんかそうですね。うしろにある to不定詞はその区別を付けるためにあります。この文にはもう一つ代わったところがあります。それは、Her story が主語であるときは、受動態、つまり be listened to となるべきなのにそうならず、listen to her story のうち her story がとれて主語になってしまっている点です。このように形容詞に to不定詞が付いて、しかもそれが受動態にならない形式を tough 構文と呼んでいます。これはこの interesting, tough のほかに、easy, difficult, hard, dangerous などのごく限られて形容詞にだけ許される特殊な形式ですが、意外に使いやすいので広く知られています。もちろん従来通り、 It is interesting to lesten to her story. というように、いわゆる「 it ~ to構文」を使っても書けるわけですが。

例1 This problem is difficult to solve.「この問題は解くのがむずかしい」

例2 He is hard to please.「彼は気むずかしい=彼は喜ばせることがむずかしい」

例3 That girl is easy to get along with.「あの娘はつきあいやすい」

例4 This bicycle is dangerous to ride on.「この自転車は乗るのが危険だ(ハンドルがはずれたり、ペダルがとれたりするかもしれないぞ)」

He was kind enough to lend me the money.この文では kind という形容詞が使われていますが、うしろに勝手に to不定詞を付けることはできません。なぜなら無理に付けても意味不明になるからです。不定詞を使うなら、「親切」とどういう関係にあるかを明示しなければなりません。一般に、kind のような「性質」を示しているとき、それがどの「程度」であるかをわかるようにするためには、enough を利用します。この文ですと kind でピリオドを打ってもいいわけですが、世間の人々の親切の度合いはさまざまで、声をかけるだけの場合もあれば、親身になって助けてくれる人もいます。それを示すために「形容詞+ enough + to不定詞」の形式を利用することができます。この場合 to不定詞の主語は形容詞の主語と共通であることが必要です。つまり、He was kind./ He lent me the money だということです。

例1 He was frank enough to tell me his secret.「彼は率直に自分の秘密を語ってくれた」

例2 This train is fast enough to get to Osaka in 30 minutes.「この列車は速くて、30分後には大阪に着く」

He was so kind as to lend me the money.「程度」を表す enough は別の形式で表すことができます。この文を「とても親切なので貸してくれた」というように「原因・・・結果」の関係を強調すると、「 so +形容詞+ as to不定詞」の形を応用することができます。

例1 They were brave enough to save the girl from the water.「彼らは勇敢にもその少女を水から救い出した」

例2 The fuel is so inexpensive as to be bought in large amount.「その燃料は安くて大量に買い付けができる」

He was such a kind man as to lend me the money.また、「原因・・・結果」を強調したままで、kind に名詞を追加したいときは such を so の代わりに入れて使います。「 such ( a ) 形容詞+名詞+ as to不定詞」の語順で書くことができます。

例1 We had such heavy rain as to be soaked to skin.ひどい雨で芯までずぶぬれになった

例2 The stake was such hard stuff as to be used as a lever.その棒きれはとても固かったのでテコとして使用できるほどだった

2000年6月作成

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