自転車・bicycle

:グリスアップ

トライアスロン用自転車

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自転車はなぜあんなに軽いのか。その理由の一つに回転部分に片っ端からボールベアリングが使われていることにある。前輪、後輪、ペダル軸、ペダル回転軸、ホイールギア、ハンドルと、どこにも玉が入っているのだ。ただ小さい玉が詰まっているだけに取り扱いが難しい。不注意にあけると中から玉がころころ・・・といったことになりかねない。まず一番簡単な前輪の整備から。一年に一度はグリスを足して摩耗を防ぎたい。
前輪のグリスアップ
==説明==
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前輪をはずすためにはまずブレーキワイヤーをゆるめる。その次に前輪を押さえているナットをゆるめる。ナットをゆるめるときはモンキースパナを使わず必ずぴったりした寸法のものを使うこと。長年整備しないでさび付いているのを無理矢理にゆるめると、決まってナットの角を痛めてしまう。角が丸くなってしまったら万事休す。
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ベアリング・ケースの上部はこのように「ボール押さえ」とその上の「押さえナット」の二組からできている。必ず片方はそのままに一方だけをゆるめること。そしてボールがこぼれ落ちないように上に向ける。一方が住んだら元の位置までねじ戻し、今度は反対側をゆるめる。
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横から見たところ。砂でも混じっていない限り、中から玉をほじくり出す必要はまずない。なお元に戻すとき、ボール押さえはきつすぎるとボールがつぶれるか急速に摩耗する。逆に緩すぎるとタイヤががたつく。工具は不要で指先で「グィッ」と締めるくらいがちょうどいい。
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上からのぞき込むと、中に十数個の玉が並んでいるのが見える。きちんとした配列を乱さないように細心の注意を払おう。この体勢で上からグリースを入れる。
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最近はスプレー式が売られ、細いストローの先を玉の間に突っ込めばそれですぐ完了である。缶入りは、バターぐらいの堅さなので、耳掻きのようなものですくい取り、玉の間に詰め込む。均等に入れなくても大丈夫。ふたをして10分も走れば摩擦熱で溶けてどろどろになり、全体に行き渡る。

必要なもの;スパナ、スポーク押さえ、パッチ、紙ヤスリ、ゴム糊、水を入れたバケツ、自転車が古い場合は新しいムシ、ウェス(ぼろ切れ)、軍手

2003年11月初稿

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