等位接続詞
いわゆる等位接続詞といわれるものは、 and, or, nor, but, for の5つがあげられるが、これらは because, when などの従属接続詞とどのような点が違うのか調べてみよう。
例1
- When you enter college, you will graduate from it if you study hard.(大学に入って一生懸命がんばれば卒業できるであろう)
- You enter college, study hard, and you will graduate from it.(大学に入り、一生懸命がんばり、それによって卒業できるであろう)
この例の1行目では主節が話の中心をなし、そこに従属接続詞が副詞節として「追加的」に表されている。従って副詞節は主節の飾りである。これに対して等位接続詞では、前にある文を起点にして、そこから新しい展開を示す目印になっている。
例2
- I'd like to eat bread and butter and salad.(バタ付きパンとサラダを食べたい)
- You can't have your cake and eat it.(ケーキを手に持って同時には食べられない・・・一度に二つの欲望はかなえられない)
- Speak softly and she will smile at you.(優しく話しかけてごらん、そうすれば彼女はほほえみかえすだろう)
and では前とうしろの関係は連続しており、食い違いがないので「順接」と呼ばれる。代表的な使用例は both A .and B である。3者になると、A, B and C の形をとるが、例えば A と B がペアになっているときは例文のように
A and B and C とする( or の場合も同様)。また、 not による否定文で始まっても、その中身は and で連続したできごと全体が否定になる。また、
and は文同士でなくても、同じ品詞であればつなげるし、命令形を if節の代わりにして連結(そうすれば・・・だろう)することもできる。
例3
- Take it, or leave it.(とりなさい、いやならやめなさい)
- I don't like meat or fish.(肉も魚も嫌いである)
- Walk softly, or you will wake the baby.(静かに歩きなさい。さもないと赤ちゃんが目を覚ましてしまうよ)
or は「二者択一」を表す。代表的な形は either A or B である。また not による不定文で始まると or の前後両方とも否定することになり、 neither
A nor B と同じ働きをすることができる。また and と同じく A, B が同品詞であればつなげられ、また命令形と連結(さもなければ・・・だろう)することもできる。
例4
- I was looking forward to the hiking, but it rained.(ハイキングを楽しみにしていたが、雨が降った)
- I was looking forward to the hiking, though I suspected it would rain.(ハイキングを楽しみにしていた。雨が降るんじゃないかと思ってはいたが)
- It is not wisdom but courage that is required for building a country.(一つの国をうち立てるのに必要なのは、知恵ではなく勇気なのだ)
but に特徴的なのは前の文との食い違い、つまり「逆接」を導くということである。もちろん時間的には前からうしろへと流れてゆかなければならない。その点 (al)though と異なる。 (al)though
は主節の前であろうと、うしろについていようと、あくまで付加的なものである。not A but B は not で否定したものを but で肯定に揺り戻している。
A と B は同品詞であればよい。
例5
- I stripped to the waist, for it was very hot.(腰まで裸になった。とても暑かったから)
「理由」の for はよく文頭に来るが、もちろんこれは前の文から引き継いだものである。 because がはっきりした原因・理由関係を示すのに対し、
for はむしろ付加的にうしろに付け足す感じである。前文をピリオドで終え、大文字の For で始めることもある。文学的、形式的な文体に用いられる。
例6
- Neither you nor I am in a position to discuss it.(あなたも私もそれを議論する立場にはない)
- He hasn't taken a bath this week.(彼は今週風呂に入っていない)
- Nor have I.. / Neither have I.. / I haven't taken a bath this week, either.(私も今週風呂に入っていない)
nor は今では語と語を結びつける点では or に取って代わられたかに見えるが、主語の部分に用いたり、文頭につけて前の否定文に続けて否定の繰り返しを示すには重宝されている。ただしその場合にはうしろに来る
SV は倒置される必要がある。接続詞の nor に対し、副詞の neither を用いてもよい。なお、neither とは not...either
を結合したものである。
例7
- Dark clouds were seen in the west, so we called off the picnic.(西の方角に黒い雲が見えたので、ピクニックを中止した)
- He was very tired, yet everybody expected him to fight on.(彼はとても疲れていたが、みんなは彼が戦いを続けると期待していた)
この例にあげたようなものは、やはり接続詞のような働きをするものの、もとは副詞だったもので連結力はあまりない。このほかにも therefore,
however, now, accordingly, consequently などがあげられる。
強調の形式
英文では、全体が平板な感じを与えないように、それぞれの品詞に応じた強調の形式を具えてている。書かれた文の中では、イタリック体や大文字を用いて示すこともあるが、ここでは確立した方式をひとわたり見てみよう。
例1
- He did no his duty.(彼は自分の義務を本当に果たしたのだ)
- Do be quiet!(とにかく静かにしろ!)
まず一般・BE動詞では助動詞の do ( does, did ) を強調しようとする動詞の前に置く。従ってその時制は現在形か過去形、そして命令法に限られる。
例2
- This is the very pen he has been looking for.(これぞまさに彼が探していたペンなのだ)
- Everybody agrees that she is kindness itself.(彼女がこのうえなく親切なのは誰もが認めるところ)
名詞を強調するには the very を前に置き、「まさに・・・である」という訳をよく用いる。この形式はたいていうしろに関係代名詞か不定詞のような形容詞修飾がついているので、それらと名詞をはさんだ形にする。また抽象名詞には、それが単数であることからうしろに
itself をつけることがある。
例3
- This bag is much heavier than mine.(このカバンは私のよりずっと重い)
- She is by far the most considerate of all.(彼女は誰よりもこの上なく思いやりがある)
形容詞や副詞は very をはじめとする強調のための副詞をつけるが、比較級や最上級には much, far, by far, even, still
などの専用の語をつけなければならない。
例4
- He hasn't understood in the least what I said.(彼は私の言ったことを少しも理解していない)
- I can't for the world of me remember who she was.(私には彼女が誰だったのかどうしても思い出せない)
- Never have I been so surprised as at the earthquake.(今までこの地震ほどショックを受けたことがない)
否定文には not...at all, not...in the least, not...any などの完全否定を示すためのものもあれば、「どうしても思い出せない」のような熟語的なものもある。
never, not 等を文頭にたてて倒置構文で強調することもある。
例5
- What on earth are you going to do?(一体全体あなたは何をするつもりなの)
- Didn't you ever visit the place?(その場所を訪れたことがないんですって・・・驚いたな)
疑問文では、熟語的なものが疑問詞につくことが多い。また過去形での ever は現在完了形での「今まで・・・」と違い、話者みずからの驚きの気持ちを強めるのに使われている。
例6
- His house was burnt down (彼の家は焼け落ちてしまった)
- = It was his house that was burnt down.主語を強調(焼け落ちてしまったのは彼の家だった)
- I want to see Jane, not Mary.(メリーではなく、ジェインに会いたいのだ)
- = It is Jane, not Mary that I want to see. または It is Jane that I want to
see, not Mary.目的語を強調(私が会いたいのはメリーではなく、ジェインなのだ)
- I didn't find my purse had gone until yesterday. (昨日までは財布がなくなっていることに気づかなかった)
- = It was not until yesterday that I found my purse had gone. 副詞節を強調(昨日になってやっと財布がなくなっていることに気づいた)
いわゆる強調構文とは、 it と that (または前の語に房和紙関係代名詞か関係副詞)との間に主語、目的語、副詞(句・節を含む)の3つのうちいずれかをはさむ形式である。
A, not B (not B but A) の形式で入れることもできる。
挿入
割り込み、すなわち挿入的な表現は、文章の順序の確立した英語の中だから、ある規則に従って入れていかなければならない。大切なことは中心となる文章と挿入部分とをはっきり分離することである。
例1
- They say that John is an honest man.(ジョンは正直な男だという噂だ)
- John, they say, is an honest man.(ジョンは正直な男らしいね)
普通は正式には、 say that... で始めるはずの表現のうち、主節の動詞を文の真ん中、またはうしろに持ってくる形式である。口語的にするという目的のほか、前やうしろに文が混み合っていて、文の最初に入れる余裕がない場合に使う。
例2
- I asked help of the man who I thought would be a reliable man.(SVV型)(私は信頼できそうだと思った男の助けを求めた)
- I asked help of the man whom I thought to be a reliable man.(SVC型)(同上)
- I called up the man whom I thought (that) I could give advice to.(SVSV型)(私は忠告をしてあげられそうだと思った男に電話をかけた)
関係詞中の挿入はコンマを置かず関係詞の直後に置く。よく用いられている動詞は think のほか、know, believe などである。例文でわかるように関係詞よりうしろの語順は[SV]V
となっていることで見分ける。
目的語が先行詞となって抜けたSVC( = to不定詞)となっている場合には、挿入とはいえない。又SVSVの形になっている場合には間に that
が省略されていると考えられるので、これもまた挿入とはいえない。
例3
- Who do you think will get the prize?(だれが賞を取ると思いますか)
- Do you know who will get the prize?(だれが賞を取るか知っていますか)
関係詞と同じく疑問詞のうしろでも挿入が入るが、疑問詞で始まる文が YesNo質問(Yes, No で答えられる質問)にならない動詞 think,
suppose などに限られる。例えば know のような動詞の場合は Yes, No質問に変化させてしまうので、文頭につけて主節にしなければならない。また
say などはどちらのタイプも可能である。
例4
- The businessman---though she has known him for a long time---was a total
stranger to me.(その実業家は、彼女は長い間の知り合いだったが、私にはまるっきりの他人だった)
ダッシュのマーク、コロン、セミコロン、丸カッコによって囲まれたものは挿入といえるだろう。これははっきり示されているので問題はない。多くは接続詞、関係詞によって文法的には主節とつながっている。
例5
- He is, so to speak, a man without conviction.(彼はいわば、確信を持たぬ人間だ)
- Development, in other words, the destruction of forests is getting under
way.(開発、言い換えると森林の破壊は正に進行中である)
- Buses and trucks, say, are important means of transportation.(バスやトラックは、つまり重要な交通機関なのである)
副詞的な熟語、特に「いわゆる」「言い換えると」といったような表現は、その始まる前につける。「例えば」はその例のうしろにつけることが多い。
例6
- My father, who lives alone in Osaka, looks forward to coming home every
weekend.(父は大阪に住んでいるが、毎週末に家に帰ってくるのを楽しみにしている)
- All the students, who were diligent, failed in the examination.(すべての学生は、勤勉だったが、試験に不合格となった)
関係詞の文章がコンマによって文の中で隔てられているとき、これは挿入的な文章となる(連続用法)。いわゆる付加説明であり、その部分がなくても文の本筋には変化はない。従って普通の関係詞による先行詞の形容詞修飾とは違い、
as や though のついた、いわゆる副詞節に近い感じがする。
倒置
英語は語順の規則が厳しい言語であるから、その品詞も主述関係も正しい配列によってのみ意味が成立する。その語順の規則の中でも強調を示したり、リズムを整えるのが倒置である。ここではその主なパターンを見ていこう。
例1
- Are you in earnest?(やる気あんの?)
- Do you mean it?(本気かい?)」
- Have you done this?(これは済んだの?)
- What do you think of the recession?(不景気をどう思う?)
- Who will take the children to the zoo?(だれが子供達を動物園につれて行くの?)
最も一般的な倒置は疑問文である。倒置の方法は2つにわけられ、be動詞は主語と入れ替え、一般動詞は助動詞を文頭に持ってくる。この場合、助動詞と派
do, does, did のほかに完了形を作るための have, has, had をも含む。また疑問詞が目的語になっていたり、副詞だったりするときは倒置するが、疑問詞が主語になっているときは倒置しない。
例2
- I am afraid of ghosts.---So am I.(私は幽霊が怖い。私もだ)
- You are married, aren't you?---So I am.(あなたは結婚しているんでしょう?そうです)
- He doesn't smoke. Nor does he drink.(彼は煙草を吸わない。彼は酒も飲まない)
- I don't feel like swimming.---Neither does she.(泳ぐ気になれない。彼女もそうだ)
大切な倒置は so, nor (neither) による繰り返し構文である。なお so は倒置をしない場合には、ただ相手の言っている内容に是認を示すだけなので、区別を要する。また、
nor は接続詞、 neither は副詞であるので、前者の場合は and や but をつけてはいけない。
例3
- Hardly had I begun to read it, I fell asleep.(それを読み始めるか始めないかのうちに眠ってしまった)
- Little did I dream of her saying yes.(彼女が承諾するなんて夢にも思わなかった)
- Only when you get rich, will I marry you.(あなたが金持ちになったら結婚してあげましょう)
一般に否定の副詞(not を除く)を文頭に置くときはそのうしろは倒置になる(副詞節を含む場合は、そのうしろに来る主節が倒置)。never, hardly,
scarcely, little のみならず、only のように否定的内容を含むものも同様である。
例4
- Had it not been for his interference, we would have succeeded.< = If
it had not been... >(彼がじゃまをしなかったら私たちは成功したのだが)
- Should I need you, will you stand by me?< = If I should need you...
>(万一あなたを必要としたら、私の味方になってくれる?)
- Were I a bell, I would wake you up someday.< = If I were a bell... >私が鐘なら、いつの日かあなたの目を覚まさせるだろう)
if を用いた文では、これを省略することにより、うしろの were, had, should は倒置になる。
例5
- There used to be a big pond near the village.(村の近くには大きな池があったものだ)
- Here comes the bus!(ほら、バスが来たぞ!)
- Beyond the mountain was an old village.(山の向こうには古い村があった)
場所の副詞 here, there が文頭にくれば、うしろは倒置となる。その他の場所を表す副詞(句)が文頭に来ても、そのうしろにある、おもに
be動詞(存在を表す)とその主語は倒置になる。つまり、S be 副詞となる代わりに、副詞 be S となる。これは疑問文の場合と倒置の形式が違う。
例6
- Great was her surprise.(彼女の驚きは大変なものだった)
- This knowledge I have.(私にはこの知識があるんだ)
- This knowledge I have was acquired from the books.(私にあるこの知識はそれらの本から得た)
この倒置は強調のため、ただ単に述語を前に持ってきただけである。目的語が前に来た場合では、関係代名詞の目的格によって先行詞に目的語が来る場合と区別を要する。
例7
- Women as she is, she can life such a heavy weight.(女ではあったが、こんな重たいものを持ち上げることができた)
- The faster we run, the sooner we get tired out. ( = As we run faster...
)(速く走ればそれだけ早く疲れ果てる)
- Such was her effort that she could pass the examination.(彼女の努力は大変なものだったので、その試験に合格した)
ほかに慣用的表現によって倒置するものがある。接続詞 as の構文では、本来なら be のうしろに来るべきものが文頭に来ている。また the比較級の部分は本来ならば動詞のうしろに来るべきはずのものである。
such はうしろに形容詞や名詞がつかない場合に、文頭に来ることがある。
例8
- What is it that you need?(あなたの必要なものは何なんですか)
- How stupid of you ( it is ) to led him money!(彼に金を貸すなんて、あなたはなんて愚かな!)
最後に倒置とは言いかねるが、注意を要するものを挙げてみた。What は強調構文 it...that の中に含まれるはずのものだが、疑問詞であるために前に出てきたもの。stupid
of you は仮主語 it と is のうしろにあったはずのものが How と結びついて前に出てきたものである。
共通構文
「私はそれをしたし、今それをするし、これからもそれをするだろう」というとき、日本語では「それ」を3回繰り返さないと意味が不明瞭にならないかと心配だし、それを英語では
I did, do and will do it といとも簡潔にすんでしまう。
展開と因数分解の式 ab + ac = a ( b+c) を思い浮かべると前者が日本語、後者が英語による表現様式といってもよい。 a を一回ですませてそれを均等に配分する形式を共通構文と呼ぶ。
実際には a ( b+c ) という形式はわかりやすいが ( b+c ), a という形はなかなか見分けにくい。なお、後者の a とかっこ内との間のコンマは共通構文の目印となることがある。それでは実例をいくつか見て慣れておこう。
例1
- an attractive, friendly and intelligent person(魅力的で愛想が良く頭のいい人)
- A car may be faster, but trains are safer means of transportation.(車の方がより速い交通機関だが、列車はより安全な交通機関だ)
- The deer ran fast, gracefully and assuredly.(その鹿は素早く優美に自信たっぷりに走った)
複数個の形容詞が名詞を修飾する場合、1行目では冠詞が手がかりとなる。2行目では means を修飾しそうな形容詞を探さなければならない。3行目は複数個の副詞がたとえば、動詞を修飾する場合である。
例2
- Be modest, cautious and kind to others.(他人には慎ましく慎重で親切であれ)
- He loved throwing parties, making money and playing cards.(彼はパーティを開き金をもうけトランプ遊びが大好きだった)
- She respected, loved and finally hated, the king.(彼女はその王を尊敬し愛し、最後に憎んだ)
Be動詞に対する補語の組み合わせは比較的見分けやすい。最後の kind だけはうしろに to以下を従えている。次は他動詞1個に対し、目的語(動名詞)が複数個ある場合、そして複数個の他動詞に対し、目的語が1個の場合の共通形式である。一見簡単であるが、その動詞が他動詞かそうでないかを知っていなければならない。
例3
- government of the people, by the people, for the people(人民の人民による人民のための政府)
- We have to take care of and take over, our family business.(我々は家業を維持し跡を継がなければならない)
動詞の代わりに前置詞とそれに対する目的語の関係である。動詞よりも見分けやすい。有名なリンカーンの言葉は前置詞と目的語によって government
に対する共通の句を作り出している。うしろの例では前置詞は動詞句の一部で、その目的語は共通である。
例4
- We must, and can, live a fruitful life.(我々は実りある人生を送らなければならないし、送ることができる)
- They have been and will be good friends.(彼らは今までよい友だったしこれからもそうだろう)
動詞や助動詞を種類や時制によって、使い分ける形式である。文頭に紹介した例もこれに属する。こういう場合は、乾電池の「並列つなぎ」を思い浮かべるとよい。
例5
- This is the book which I was looking for, and which I found at last at
that store.(これは私が探していてついにあの店で見つけた本だ)
- Do you know someone you know who can speak German?(あなたの知り合いでドイツ語を話せる人を誰か知っていますか)
- a clever and lovely woman(賢く愛らしい女性)
- a small, yellow ball(小さくて黄色いボール)
1行目では2つ以上の関係詞が and などの等位接続詞でつながれているときは、これらの2つの文は重要性の点では等しくともに共通の先行詞を持っている。これに対し2行目では、比較的軽いものと重要なものとを接続詞を用いずにつないでいる。前者が目的格の時はたいていその関係詞を省略する。こちらを「二重限定」というが、1つの先行詞が共通になっていることには変わりはない。このような関係は3行目に示したように、形容詞と名詞との間にも見いだせる。
以上見てきたように、共通構文は単に文法的な知識だけでは解決がつかない場合が多い。文の内容的なつながり、つまり常識的要素も重要な役割を果たしているのである。
省略
英語の文章は省略が非常に好まれる。2度目にでてきて省略するもの、文法的構造そのものから省略するものなどさまざまである。そこで省略の主要な法則を知らないと、思わぬ誤解を招きかねない。ここではその主なものをあげてみよう。
例1
- Who takes care of the dog? Mary does.(その犬の世話は誰がするの?メアリーだよ)
- He won't make much effort. If he did, he would be successful.(彼はあまり努力はしない。もしすれば成功するだろうに)
- Have you been to the United States? No, I never have.(アメリカには行ったことがありますか。一度もありません)
- Be sure to come to my house.I'll be glad to.(必ずうちへ来るように。喜んで)
まず一般動詞の繰り返しの際には、それぞれ do, have の時制に応じた変化形を用いる。なおうしろを省略した場合には、have never
とはならず、 never have とリズムが優先される。準動詞の中では to不定詞の省略がよく見られるが、これは動詞の原形を消去して、ただ
to をうしろに残すだけという方法を採っている。
例2
- Never has the atmosphere of this area been so polluted.(この地域が今ほど汚染されたことはない)
- I love her more than he.(彼よりも私のほうが彼女を愛している)
比較の文の省略では、1行目のように現在完了形でしかも他と比べるとことのない主語が明示されている場合は現在を示す言葉、たとえば than now
が隠されていると考えられる。
その次の文は than he のうしろには loves her が省略されていると見なす。もっともこのような文では明確さを増すために than
he does とするのが望ましい。
例3
- I am interested in windsurfing., Mary in diving, and Tom in skiing.(私はウインドサーフィンに、メアリーはダイヴィングに、トムはスキーに興味がある)
構文上の省略もある。ここにあげた例はまんなかの動詞部分は2回目以降は共通に使われているので、その主語、前置詞+目的語だけが形を変えて表れる形式をとっている。
例4
- When ( he was ) young, he used to drink and smoke.(若い頃は彼は酒を飲んだりたばこを吸ったりしたものだ)
- If ( you are ) asked, don't say no.(もし頼まれたら、いやと言うな)
接続詞の when, if, while, though, unless などは、主節の主語と共通のことが多く、しかも be動詞を伴う場合はその二つを同時に省略することが多い。
例5
- Were it not for her kind advice, I would be depressed.(彼女の親切な忠告がなければ、私は落ち込んでいるだろう)
- Had she not helped me, I would have failed.(彼女が私を助けてくれなかったら、私は失敗していただろう)
- Should it rain, you will be wet to the skin.(万が一雨が降れば、ずぶぬれになるよ)
仮定法における if は発音しにくいためか、しばしば省略されるが、その場合にはうしろの were, had, should は主語と倒置される(疑問文の語順になる)。
例6
- This is the watch (which) I lost the other day.(これは先日私がなくした時計だ)
- He is no longer an invincible wrestler (that) he was.(彼はもはやかつての向かうところ敵なしのレスラーではない)
- I met a woman (who) I thought was a singer.(私は歌手だと思いこんだ女性に出会った)
- I hope (that) he will hit a homerun and that our team win the game.(彼がホームランを打ち、我がチームが勝利をおさめることを希望している)
関係代名詞はもともと先行詞を前に持ってきたためのつなぎの目印なので、ついていない方が本来自然なのである。すべて that ですませたりすることもあるが、コンマのない目的格、
be動詞を含んだ文を持つ関係詞、挿入や there の前にある主格の関係詞はすべて先行詞のうしろに SV が現れるから、すぐ目立つので関係詞が省略されていても差し支えないのである。
4行目の動詞の目的節をつけるときに用いられる接続詞の that も同じ理由で省略できる。ただし文を2つ以上 and などでつなげるときは2回目以降の省略はしてはならない。
例7
- There is someone at the door (who) wants to talk to you.(あなたに話のある人がドアのところにいますよ)
- There is the only difference (that) there is between them.(それらの間にはただ一つしか違いがない)
- It was that dog (which) got the first prize.(1等賞を獲得したのはその犬だった)
there, it, this で始まる文章内の「主格」の関係詞が省略されるのは、それらの語の存在意義が薄く、先行詞とうしろの動詞以下が主述関係があるように見えてもかまわないからである。なお、there
構文が登場する場合、それが主節であれ関係詞節であれ、関係詞の省略が行われる。
準動詞
英語における動詞と、その派生形である準動詞の役割を考えてみたい。いわゆる「生」のままで使うのが本動詞であるのに対し、準動詞は形を変えてその付属的役割を果たすのが基本である。to不定詞、現在分詞、過去分詞のどれをとっても形は同じままで用法が違うので、手がかりはその文中の位置ということになる。
例1
- She enjoyed swimming in the park. (彼女は公園で泳ぎを楽しんだ)
- Do you plan to go to America in the near future?(近い将来アメリカに行く計画をたてていますか)
名詞として用いられるのが、まず第一に目的語である。そこに入れるのは動名詞と to不定詞の2種類であるが、過去や現在のことを示すには動名詞をとることが多く、(
stop i-ing, finish -ing, avoid -ing など)、予定的な内容の場合には to不定詞をとる場合が多い( plan
to-, try to-, promise to- など)。
例2
- I like to travel in England. / I like traveling. (私はイギリスを旅するのが好きだ・私は旅が好きだ)
- Reading / To read is a great pleasure in life. (読書は人生における大きな喜びである)
- My hobby is writing / to write poems(私の趣味は詩を書くことである)
しかし動詞の目的語としてどちらを使ってもかまないものが多数であり、また be動詞の前後(主語と補語)にも動名詞か to不定詞かのどちらかがあたることになる。この二つの準動詞の違いは明確に区別はできないが、to不定詞は「具体的、特殊的」で、その意味上の主語が文全体の主語と一致することが多い(「私」が「どこか」を旅をするのが好きだ)。これに対し動名詞は「一般的」「概念的」で、よりふつうの名詞に近い(「旅というもの」が好きだ)。
例3
- He is seated. / He remains seated. (彼は座っている・彼は座り続けている)
- She is standing. / She keeps standing.(彼女は立っている・彼女は立ち続けている)
進行形、受動態として be動詞のうしろに現在分詞や過去分詞が入ることになるが、必要に応じて状態や動作を示す動詞を代入することができる。
例4
- Look at the artist painting a picture. (絵を描いているその芸術家を見よ)
- I got a letter asking me to attend the meeting. (私に会合への参加を求める手紙を受け取った)
- Take that well-roasted chicken. (あのよく焼けたニワトリを召し上がれ)
- Sweep the fallen leaves in the garden. (庭の落葉を掃きなさい)
- He made a promise to take me to the theater.(彼は私を劇場へ連れてゆく約束をした)
準動詞には名詞を形容詞のように修飾する働きもある。現在の状態や進行中のことを示すには現在分詞を、受動的または完了的なことを示すには過去分詞を、そして予定的なことを示すにはto不定詞の形容詞的用法というように分業が行われている。
例5
- Looking into the list, the police tried to find the murderer. (そのリストを調べて警察は殺人犯を発見しようとした)
- Seen from the west, the house looks like a castle. (西側から見ると、その家は城のように見える)
- By comparing the results, we can understand its capacity. (結果を比較することによってその能力を理解することができる)
- In order to get there, you may as well take a taxi.(そこに到着するためには、タクシーに乗った方がよい)
本動詞が構成する文型から離れて(たとえばコンマなど)本動詞を修飾する働き、すなわち副詞的働きも準動詞が果たしている。分詞構文と呼ばれるものは、現在分詞と過去分詞の2つの種類があるが、それはあいまいな関係である「付帯状況」だけでなく、ある特定の接続詞(
when, while, though, if, as など)で表せるような意味関係を本動詞と結んでいる。
動名詞構文とは、-ing の前に特定の前置詞をつけて副詞的働きをさせるものである。to不定詞を使った構文と分詞構文との似ている点は、熟語島に用いられる条件的用法(・・・なら、・・・すれば)ぐらいなもので、あとはそれぞれ分業が行われている。最後に副詞構文の主な特徴をあげてみよう。
- 分詞構文;付帯状況・時・理由・譲歩・条件
- to不定詞;目的・結果・程度・(判断の)理由・(感情の)原因・条件
- 動名詞構文;手段( by )・場合( in )・瞬間( on )
to不定詞による助動詞用法
いわゆる can, must, may などのような代表的な助動詞のほかに、英語にはそれらに近いような働きをする動詞群がある。それらの共通点はすべてうしろに
to不定詞をつけることである。それを取り除いた場合は、ただの文となるので、この部分を助動詞的な働きをすると見なすことができる。
例1
- There used to run a streetcar on this street. (この通りにはかつて路面電車が走っていたものだ)
- Does he need to attend the party? ( Need he go は文語的・・・彼はそのパーティに出席する必要があるのですか))
toがついても一般に助動詞といわれる ought to, have to, used to そして need (to), dare (to)
はそのような動詞群との中間的な位置にあるといえる。
例2
- He tried to do his best, but hesitated to take the examination. (彼は最善を尽くそうとしたがその試験を受けるのを躊躇した)
- They started to look into the case and at the same time continued to examine
another case. (彼らはその事件の調査を始め、同時に別の事件も調べ続けた)
ここにあげた例は他動詞としてうしろに目的語として to不定詞を必ずつけなければならないか、または動名詞とのどちらかを選択できる動詞である。
例3
- It remains to be seen whether this project will succeed or not.(この計画が成功するかどうかはまだわからない)
- Young people tend to take their affluent lives taken for granted.若い人たちは豊かな生活を当然と思いこむ傾向にある)
例3にあげたものはすべて自動詞扱いであり、目的語は必要ないが、文を続けるためには主語を説明するための to不定詞をつけるか、他の補語(名詞や形容詞、分詞など)をつけなければならない。
例4
- It may rain any time. / It may be that it rains any time. (いつなんどき雨が降ってくるかもしれない)
- The singer seems to have been popular among young people. / It seems that
the singer has been popular among young people.(その歌手は若者の間で人気があったらしい)
- She happened to see her former boyfriend at the station. / It happened
that she saw her former boyfriend at the station.(彼女は駅でたまたま以前のボーイフレンドに出会った)
上の2つに appear, chance を加えた4つの動詞はうしろに to不定詞を付けられる自動詞であり、助動詞の may に見られるような
it...that による一種の強調形を作れる。ただし、 to不定詞で書いたときに to原形ではなく to have p.p になっている場合は、本動詞から見て以前のこと(過去形、現在完了形、過去完了形)のいずれかであることを示す。
例5
- The government is said to take measures to keep depression. / It is said
that the government takes measures to keep depression. (政府は不景気を押さえ込むための対策をとると言われている)
- Wolves are believed to have died out in Japan. / It is believed that wolves
died out in Japan.(日本ではオオカミは絶滅したと信じられている)
例4と同じ形の変化は they や people を主語とする say, report と、補語を伴う think, believe などの受動態の場合にも見られる。
例6
- The population of Japan is sure to decrease.(日本の人口はきっと減る・・・話者の確信)
- I am sure of the decrease in the population of Japan. (私は日本の人口は減ると確信している)
- I am afraid to swim across the flooded river. (洪水であふれかえった川を泳ぎわたることは私には怖くてできない)
- I am afraid of swimming across the flooded river. 洪水であふれかえった川を泳ぎわたるのは怖い)
- She is willing to date me once a month. (彼女は喜んで月に一度私とデートしてくれると言う)
- She is willing that we should date once a month.(彼女は月に一度私とデートすることに異存はない)
最後に be動詞と形容詞に to不定詞が加わってできた組み合わせを見てみよう。不定詞は形容詞を修飾する副詞的用法と呼ばれているが、重要な点は、「予定的」な意味を含んでいることである(
of や that のついている場合と比較せよ)
同格
同格表現とは二つの名詞相当語句を並べて、説明や補足、言い換えをすることをいう。名詞そのものは主語、動詞や前置詞の目的語、補語に用いられるわけであるが、同格になるとその部分が二つに増えるので、ダブッた部分を見分ける手がかりとする。
例1
- We Tokyoites tend to prefer salty noodle soup.(我々東京人は塩辛いそばつゆを好む傾向がある)
- I saw Stefansson, the famous explorer and scientist.(私は有名な探検家であり科学者であるステファンスンに会った)
最初は S + S 二つめは O + O として同格ができている。代名詞や日常的に用いる語句と固有名詞との間は通常コンマを省く。これに対し職業の内容を詳しく示す場合などにはコンマをつけることが多い。
例2
- He has only one aim in life, to get ahead.(彼には人生の目的は一つしかない、それは前進することだ)
- She gave up her seat to the old man---a praiseworthy act.彼女は座席を老人に譲ったー立派な行為だ)
- I know only two girls here, namely, Jane and Kate.(ここではたったふたりの女の子しか知らない、つまりジェインとケートだ)
不定詞の名詞的用法も同格にできる。ここでは aim と結びついている。同格の目印としてはダッシュのほかに、 namely, that is,
or なども使う。
例3
- The fact that she intends to marry him is undeniable.(彼女が彼と結婚するつもりでいることは否定できない)
- We were surprised to hear the news that he died of bladder cancer.(我々は彼が膀胱ガンで死んだというニュースを聞いてびっくりした)
- She asked a question whether the house should be rented or bought.(彼女はその家を借りるべきか買うべきか質問した。
- This is the fact that everybody has not been aware of.(これは誰もが気づいていなかった事実だ)
ここのあげたのは、接続詞の that と whether を使って同格を示した例である。前には総合的、抽象的単語を入れ、うしろにはその内容を説明する文を入れる。
whether の場合には、途中に or をはさむことが多い。そのような単語とは、事実・事態を示すものとして advantage, condition, evidence, news, result, truth が、思考・陳述を示すものとして belief, effect, idea, knowledge, opinion, view が、感覚・判断には feeling, guess, impression, realization などがあげられる。
最後の行のようにこれらの単語のうしろに関係代名詞としての that がまれに入ることもあるが、それらは同格とは見なさない。形容詞節である。
例4
- Look at the picture of his sister sitting on a chair.(彼の妹がいすに座っている写真をごらん)
- I have to admit the fact of his having quitted the firm.(私は彼がその会社を辞めた事実を認めなければならない)
- People are not used to the condition of hyper inflation.(人々はハイパーインフレの状態に慣れていない)
次の例は that の代わりに of を入れた例である。that をうしろにつけることのできる名詞の場合には、たいがい of も付けられる。
例5
- She has a great capacity to remember people's names.(彼女は人々の名前を覚えるのがとても得意だ)
- What's the right way to say 'Hello' in French?(フランス語で「こんにちは」と正しく言う方法は何ですか?)
- She showed her willingness to help me.(彼女は私を助けてくれる心づもりを示してくれた)
数はそう多くないが that と of のほかに同格を示す形容詞的用法の to不定詞をつけることができるものもある。特に「能力」を示す ability,
capacity, faculty そして「方法・やり方」の way などが代表的な例である。 of のうしろに来るものは、そのときの状態を示すことが多いのに対し、
to不定詞のうしろに来るものはこれからやろうとすること、未来的な意味を含むことが多い。
例6
- It is no wonder that the government is on the decline.(その政府が傾いているのは当然だ)
- They regarded him as the best writer in town.(彼らは彼を街で最高の作家だと見なした)
上の例では、普段は仮主語としてみている it は実はうしろにある that, to, ...ing と同格関係にあるといえる。また前置詞の as
は「・・・として」と解釈するとき、その前にある名詞と同格関係にあると見なすことができる。
第2文型の特徴
不完全自動詞を使うと第2文型が作られる。これは主語と動詞のうしろとの関係が等しいか、または主語述語のつながりを持っていることで他動詞プラス目的語、すなわち第3文型と区別することができる。
例1
- His house is at the foot of the mountain.(彼の家は山の麓にある)
- There is an old pine tree not far from my house.(私の家からあまり遠くないところに古い松の木がある)
- The result was not satisfactory.(結果は満足のいくものではなかった)
- She is a faithful woman.(彼女は忠実な女だ)
まずこの文型の代表的存在である be動詞を取り上げてみよう。1行目は be のうしろに場所を示す副詞があるので、これを「存在する」ことを意味する第1文型として区別する。2行目も
there が文頭にきただけで be の性質は同じである。これに対し3行目では、うしろにある形容詞は result を説明する述語的な働きをしている。また4行目では
be のうしろが名詞の時は形容詞などと違って、 she = woman が成り立っていなければならないという「連結的」な働きである。
例2
- He was standing in the train.(彼は列車の中で立っていた)
- He kept standing in the train.(彼は列車の中で立ち続けていた)
- They were frustrated.(彼らは欲求不満だった)
- They remained frustrated.(彼らは欲求不満のままだった)
- The weather is fine.(天気は晴れだ)
- The weather stays fine.(天気はずっと晴れだ)
進行形や受動態は動詞の一形態であるが、 be を stay, remain, keep に置き換えると「状態」や「維持」を示す表現となる。この場合の現在分詞や過去分詞、そして時に形容詞もそれぞれの動詞の補語と見なされ、第2文型となる。
例3
- He has become a reliable man.(彼は信頼できる男になった)
- Mathematics has become difficult to learn.(数学は学習が難しい)
- It got dark.(暗くなった)
- He grew old.(彼は年老いた)
- Our hope will come true.(我々の希望は実現した)
- She went mad.(彼女はカンカンに怒った)
- Leaves are turning red.(葉が赤く色づいている)
動作を示す動詞は、多くが「・・・になる」と訳し慣用的な言い方が多数あるが、これらが第2文型だということは、それらの動詞を be に入れ替えてみればすぐわかる。ただし
become だけは be動詞直系の万能選手で、ほかの動詞では禁じられている「名詞を補語として」つけることができる。
例4
- The man stood looking at the sight.(男はその光景を見ながら立っていた)
- Mother sat surrounded by her children.(母親は子供たちに囲まれて座っていた)
- The dog was lying still.(犬はじっと横になっていた)
- The flower smells good.(その花はいい香りがする)
日常的な動作を示す sit や stand のような動詞の中には「臨時に」第2文型をとるものがある。これは立ったり座ったりしているときに、必ず何か他の動作を伴うからであろう。
lie や smell では、状態を示しているので、形容詞がつくことが多い。
例5
- Mother was busy preparing for the dinner.(母は夕食の支度に忙しかった)
- We spent our time reading and watching TV.(私たちは読書をしたりテレビを見たりして時を過ごした)
- I had trouble persuading her to marry me.(彼女を説得して私と結婚させるのに苦労した)
第2文型ではないが、よく似たものとしてうしろに慣用的に ...ing 形がつくものがある。これらは昔それぞれの前に in などの前置詞がついていたものだが、それがとれてしかも文全体の主語と一致するので決まった言い方として取り込まれたのである。
例6
- The package arrived safe.(小包は無事到着した)
- The bread was cut thick / thin.そのパンは厚く・薄く切ってあった)
- My height falls short of the average.(私の身長は平均に届かない)
最後に紛らわしい例をあげた。1行目は副詞の safely の方が良さそうに見えるが、 到着したときの「状態」から、The package was
safe. と見なして形容詞を使う。2つ目は -ly がつかなくても so as to be thick / thin (形容詞)の意味の副詞とみてよい。最後の
short は「不足する」という意味を持つ完全な副詞である。
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