ハイドバーク政治研究所

Hyde Park Institute

ハイドパーク政治研究所開設の辞

Speaker's Corner

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このたび「ハイドパーク政治研究所」を開設するに至った経緯は、最近の日本、世界の現状に鑑み、あえて「過激的」というそしりも覚悟して、人間社会のこれ以上の悪化を防ぎ止めようという意図から出発したのである。

人間が個人のレベルで「ああしよう、こうしよう」と願い、自分でもそれを実行したところで、たとえそれが理念に基づこうとも、いつまでも個人的レベルのままであり、それでは永遠に世の中にインパクトを与え得ない。 それは個人の思想としてその人がこの世を去るとき、ともに消え去る運命にあるのだ。

大切なのは、個人の考えではなく、他の人間に働きかけて、論議を尽くし、妥協も覚悟で、大きな力を育てて行くことである。これを政治という。 政「まつりごと」は一人ではできない。個人の徳によって成立するものでもない。そしてまた、人間は根元的に性悪論にて成立しているものである。

第1のテーマ 人間は賄賂に弱い

第2のテーマ 人間は異性に弱い

第3のテーマ 人間は名誉に弱い

第4のテーマ 人間は便利さに弱い

問題は人間の悪を防止することを目指した政治体制の有無である。 たとえば、欧米では日本や中国に比べて、賄賂が少ない。これは欧米人が高潔であるとか、意識が高いことを意味するものではない。長い年月のうちに、賄賂を受け取ることができないような政治環境を作ったのが欧米人である。中国や日本ではそのようなチェック機構が十分に存在しない。

一人一人に意識革命を行うことはできない。外側から変えていかねば、何も起こらない。人間が罪を犯すというなら、その人間を改造するのではなく、できないような環境を作るしかない。政治は人々を内側からではなく外側から形作ってゆくものである。本研究所はそのように、社会を変えてゆくことをめざして設立された。

なお、ハイドパークはロンドンにある公園の名で、政治的主張を持つ者は、Hydepark Oratorと呼ばれ、公園内の北西の角にある Speaker's Corner にて1872年以来、何でも好きなことについて自由に演説を行うのである。参考;Hyde Park  Speaker's Corner

この研究所は「Think For Yourself 」に付属している。このタイトルは「自分のために、自分でものを考えよ」ということであり、日本人に最も不足しているである。日本人は古来より、抵抗、反逆、争議、一揆というものを”あく”として毛嫌いしてきた悲しき根性の持ち主が多い。隠して権力者や財力を持つものたちにずっとなめられてきたが、残念ながら抵抗のすべを知らず、その気力もない。その憤懣やるかたない気持ちがこのページ全体ににじみ出ているのである。

筆者;ペンネーム Champong 

1999年1月13日作成 2009年5月20日改訂

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