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クルーズ船切符売り場の一つ。このツァーは地元の人よりも、ヨーロッパ人観光客に人気がある。みんな黒海を一目見たいのだ。それに値段が安い。船の中ではチャイを出したり、ヨーグルトを売りに来たりもする。 |
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北の黒海と、地中海につながるマルマラ海をつなぎ、アジアとヨーロッパを分けるのが、ボスポラス海峡。これをトプカプ宮殿そばの港から北上して、黒海の水平線が見えるところまで行ってみようというのが、ポスポラス海峡クルーズである。波止場に行くと、いくつかの会社がこれを行っており、午前10時に出発して夕方4時過ぎに帰ってくる最も長いコースを申し込んだ。乗客のほとんどはヨーロッパ人で、日本人はほんの少ししかいなかった。かなりの大型船で二百人は乗っただろうか。港を出て左へ北上すると、すぐに目に入るのが写真のボスポラス大橋。これをくぐり抜けて長い航海が始まる。 |
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川のように狭い海峡(昔は谷間だったという)を、ただまっすぐのぼって行くわけではなく、両側の小さな港にいくつかジグザグに立ち寄っていくのである。海峡はタンカーなどの交通量が非常に多く、その船の航行を妨げないように、注意して横切らなければならない。写真はその港のうちの一つ。甲板はすでに初冬の風が吹きぬけ、非常に寒いが撮影のために震えながら頑張る人もいる。 |
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ついに黒海が見えてきた(別に黒くなかった)!終点、アジア側にあるアナドル・カヴァウの港は昼ごろに到着。地元のレストランやお土産屋の人々が総出で手を振って迎えてくれる。われわれは貴重なドル箱なのだ。船が客を運び、客は寒村に金を落とす。日本でもバブル以前にはちゃんと機能していた”経済システム”がうまく働いている。 |
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港の上の丘の上には、古い砦が見える。日本でいえば”番所(バンショ)”であり、黒海方面から次から次へとやってくる敵を、ここから見張ったのだ。その忙しさは世界史を勉強するとよくわかる。下から登山道ができており、それを上って展望を楽しむとしよう。 |
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しかしその前に腹ごしらえだ。ヨーロッパ人好みの店は敬遠して、いかにも地元くさい店を選ぶ(ただし酒なし)。この通り、テーブルクロスの模様が泥臭い。注文したのはイワシのから揚げ。文句なく新鮮で、カラッとよく揚がっている。だが、この量は何だ!いかにおいしくても25匹も食べたので、山登りが辛くなった。パンの量も尋常ではない。これで1人前。海で重労働をする漁師さんなら、ちょうどいいかもしれないが。真ん中にあるのが(飲める)ヨーグルト。この辺りの名産というが、水っぽくコクがない。 |
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たくさんの野犬(どの犬も臆病!)に出会いながら、急な登りのつづら折れを上っていくと、山頂に達した。砦はこの通りかなり朽ちてはいるが、原形をよく保っている。このタイプの砦は、市内にもあちこち残っていた。 |
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古代の帝国の警備兵たちは毎日、この方向をにらんでいたのだろう。今にもオデュッセウスが自分の一行を率いて現れそうだ。 |
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黒海の豊かな漁業資源、特にアンチョビーやイワシを獲ることがさかんだ。出発しようとするフェリーの甲板より、定置網漁船の操業を撮影する。背後の山は、アジア側。 |
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世界中どこでもカモメはおなじみ。港のレストランの屋根に止まっている。 |