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嵐電嵐山駅前に到着。駅前の道を南下するとすぐに桂川が見え、「渡月橋](トゲツキョウ)」を渡ることになる。写真は桂川の上流を撮影したもの。「嵯峨野」、特に「嵐山」は緑の美しさに水辺の美しさが加わっているので、ひときわ京都でも人気が高いのだろう。中州である中之島を一周して、再び北上して、嵐電嵐山駅に戻る。 |
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まずは徒歩1分で「天龍寺」の山門に到着。ここから本殿までは結構遠いのだが、それは付属の寺院(塔頭)が途中にたくさんあるためだ。そしてそこを歩く観光客の数もすごい。 |
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天竜寺法堂のところから南に曲がると、再び桂川の岸に向かうことになる。こんな羅漢が道沿いに置かれている。 |
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山水画のような雰囲気。桂川の岸で。ここから上流に向かって進み、「嵐山公園亀山地区」に入る。 |
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亀山地区の西には小倉山という低い山があるが、これこそ「小倉百人一首」の名のもとなのだ。そして公園の北に抜けると、あの有名な「竹林」が続く。だが、なんという人の多さだろう。狭い道に人が入りきれず、大渋滞が起きている。 |
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再び嵐電嵐山駅にもどり、天神川駅で地下鉄東西線、烏丸線を乗り継いで北の終点、国際会館駅まで行く。そこから大原行のバスに乗った。 |
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国道367号経由で大原バス停に到着。ここはどこを見回しても低い山の連続である。大原の里だ。「大原女の小径」の看板に沿って緑のトンネルの中を進む。道沿いに「柴漬け」の店が並ぶ。デューク・エイセスの「女ひとり」の影響は絶大だろう。しばらく登ると、「呂川」という川に出会う。写真は「茅穂橋」。三千院はさらに北にある「律川」との間に挟まれている。「呂律(ロレツ)が回らない」という言い方はここから来たのだと、どこかの観光客が話しているのを耳にした。 |
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三千院の御殿門。敷地はたいへん広いが、すべてこの山々に取り込まれている。京都市街地のような雑踏から解放されるだけでも良い。 |
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さらに登っていくと、「勝手神社」と呼ばれる、手入れの行き届かない、つまり観光客には見向きもされない神社があった。狐たちが無造作に置かれている。 |
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さらに登っていきつく先は「音無の滝」。小さな滝であるけれども、伝説によって毎日多くの人々が、ツルツル滑る山道を我慢して登り、見学に訪れる。 |
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いったん呂川に架かる橋のところまで戻り、だらだらと下りになる田舎道を進むが、農村風景が気持ちよい。営業をやめた店なのに、そのショーウィンドーにはこんなでざくぃんの陶器が鎮座している。 |
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茅葺の家。200年はたっているのだという。 |
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最初は旅館として作られ、民家になり、研修センターになり、廃屋同然で放置されていたところ、誰かに救われ周囲の景観に配慮した形で回収されたという、いわくつきの建物。 |
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「梅宮神社」の榧(カヤ)の大木。大原の里10名木のひとつ。 |
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梅宮神社を過ぎたところで、出町柳駅の前を流れていた高野川と再び出会う。しばらく平地を歩いた後、再び登りになる。「寂光院」は高野川の支流、「草生川」の上流なのだ。途中、温泉もあった。 |
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時間は1700の10分前。「もう閉まるよ、早く行け」というお土産屋のおばさんに促されて、慌てて境内に入る。小型の本堂は、いかにも深山の寺にふさわしい。 |
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一面の苔の上にお地蔵さんが1体。「合掌地蔵」という。 |
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小型の池だが、その構成は緻密だ。「汀の池」という。 |
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寂光院を出て、再びバス停に向かう。ゆるい下り坂からは、北山杉を見上げることができる。 |
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深夜バス2泊、ホテル4泊のスケジュールにより、5日間の”散歩旅”を行った。JR京都駅八条口より深夜バスで帰宅。 |
参考文献:(1)京都おさんぽマップ(てのひらサイズ) * ブルーガイド・ムック * 実業之日本社
(2)景観を歩く京都ガイド * 清水泰博 * 岩波アクティブ新書127 岩波書店
(3)京都とっておきの道を歩く * 井上・薮野 * メタモル出版
今回の旅は、まず歩くことを中心に考えて計画を立てたので、「おさんぽ」に重点を置くガイドブックを参考にした。どこを旅してもそうだが、観光バスでは、あとで思い返してもどこをどう行ったのか、まるで覚えてないことが多い。他力本願では、単なる時間つぶしにすぎないのだ。道に迷い、行きつ戻りつを繰り返し、確認作業を継続することによって旅が完成するのだということを、今回も思い知らされた。
京都は歩く人から見れば、迷路のようなところである。だから次の曲がり角を曲がったときにどんな光景が出現するのか予測ができない。そこが、世界のどこの魅力的な都市にも共通な、”歩いて楽しい”街並みなのだ。
神社仏閣に行くと、真剣に祈る人々がいる。手を清めることから、きちんとマナーを生徒たちにしつけている先生がいる。観光の場所、美を堪能する場所、それに加えて「礼拝」をする場所でもあることを忘れないようにしたい。
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