その2(2017年6月)

守礼の門(那覇)

首里城から国際通りへ美ら(チュラ)海水族館→宜野湾市と南城市

外部リンク・・・参考資料

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モノレール駅「旭橋」は、そのすぐ横に巨大なバスターミナルが建設されている。完成は来年か。それまでは街角のあちこちに分散した停留所を探し当てなければならない。雨の場合は大変だ。沖縄県ではバスが最も重要な公共交通機関であるが、鉄道がないと名護市や宜野湾市などの主要都市と結ぶには全く不十分である。しかも交通網の整備が遅れたために、どんどんマイカーが増加し、全国最悪の車社会になってしまった。

過疎化の進んでいるところならば、問題ないのだが、人口密度が高いのと、都市の面積が狭いのとで、朝夕のラッシュ時でなくても想像を絶する混雑のひどさが起きており、救急車の行き来も激しいから、交通事故も多いのだろう。何しろ居酒屋の看板に「16台の駐車場完備」などと堂々と書いてあるが、これは飲酒運転を奨励しているようなものだ。

この日(第2日目)は約50キロ離れた水族館に向かうが、一般道の国道58号線を通ってはとても時間がかかって仕方がないので、(平均速度は時速16キロぐらい)、高速道路を通る、111番バスで北の名護市に向かう。そのあとは現地のローカルバスに乗ってさらに本部半島の先へ向かう。名護から先は田舎なので渋滞はない。

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ローカルバスの車内。夏の強烈な日光を避けるためなのか、青いシールが貼ってある。モノレール同様に車内広告が多い。真ん中の張り紙は英語で「 Kindly get off the bus when it stops completely.バスが完全に止まってから席から立ち上がってください」とある。米軍関係者や家族もたくさん利用している。まだ40歳前と思われる女性が、片手に「パイン・サワー」の缶をもって乗車してきた。今、沖縄では昼からアルコールを飲むことが流行しているそうだ。
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外部リンク美ら海水族館はかつての海洋博の会場に作られた外部リンク記念公園の中にある。入口に立ってみると、田園地帯の彼方に「チャンプルー食堂」という看板が見える。おそらく地元の大衆食堂だろうと思い、そこへ向かう。
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予想は当たった。同じ考えで来た観光客が何人かいる。そしてちょっと高台になっている、ここからの眺めは大変すばらしい。海のほうを見ると、真ん中の山が盛り上がっているのが特徴の「外部リンク伊江島」がある。あと周りは一面のサトウキビ畑だ。
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注文したのは「ふーチャンプルー」。”ふー”とは何か?あとで食堂のおばさんに聞くと「麩」のことだった。「チャンプルー」とは“混ぜたもの”という意味だから、ゴーヤーでなくてもいいのだ。長崎の「ちゃんぽん」とも語源は共通なのだろう。
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記念公園は広大な敷地にあり、中央部に入り口が見えてきた。平日なのに、子供連れの観光客が大勢いる。半数近くが外国人だ。
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大人1人1850円の入場料だが、ファミリーマートであらかじめ買えば、かなりの割引になる。モノレールの1日、2日乗車券を買っても割引がある。公共施設の入場料でさえ、流動的なのが沖縄らしいところだろう。
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全国の他の水族館と比べて、ここの特徴と言えば、サンゴ礁を中心とする熱帯魚の展示と、琉球列島に沿って存在する深海の底深くに生きる魚たちの展示だろう。厚さが100ミリを超えるアクリルガラスのおかげで巨大水槽が映画館のようにみえる。
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 華麗な熱帯魚のみならず、巨大な魚も十分に泳ぎ回ることができるほどの広さだ。
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 巨大であるが、実におとなしいジンベイザメが一番の人気だ。魚も面白いが、興奮して騒ぎ立てる子供たちも含めた観光客たちのシルエットも面白い。
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水族館を出ると、小さな小さな浜辺がある。もっと北のほうには巨大できれいな「エメラルド・ビーチ」がある。
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水族館の外には、ウミガメやタイマイのいる水槽や、マナティのいる水槽もある。係員が子亀の体を掃除している。
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イルカショーの行われる水槽。ここもアクリルガラスのおかげで内部がよく見える。正面に「オキちゃん劇場」と書いてある看板があるのだが、ひょっとしてここが「外部リンク男はつらいよ・寅次郎ハイビスカスの花」に出てきた水槽ではないかと思われる。
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急にこの日の午後から気温が高くなった。暑さに耐えかねて、「紅芋ソフトクリーム」を注文して店の前で食べていると、向こうからやってくる観光客がそれを見て、次から次へと「アイスクリームが食べたくなったわね」などと連れに言って店に入っていく。こちらは優秀な宣伝マンになったわけだ。水族館の絶大な人気に比べ、熱帯植物園や海洋文化館は、鳴りを潜めている。国立だから営業的には問題ないのだろうが、観光客たちはあたふたと素通りしていく。「干支モザイク・カルチャー」と銘打った人形が前にあるのが、レンガ造りの「海洋文化館」。
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そんなわけで170円を払って「外部リンク海洋文化館」に入ってみると、ロビーでは若者たちが大勢ベンチで昼寝をしていた。プラネタリウムがあり、”海洋”とは何の関係もない「銀河鉄道の夜」の映写をしていた。しかし巨大な球体の中に映し出される映像はなかなか悪くない。
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海洋文化館の最大のウリはオセアニア、ポリネシアで渡航に使われた、古代から現代にいたる船の展示だ。大阪の外部リンク国立民族学博物館やクレタ島の外部リンク海洋博物館を思い出す。ぼやっとそれらの船を眺めていると、向こうからこの博物館の館長とおぼしき女性がやってきて、館内の展示についての感想をいろいろ聞いてきた。入館者をもっと増やすにはどうしたらいいか考えているのだろう。
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帰りは別のバス会社の急行便に乗った。行きは「沖縄県バス協会」のバス路線を通ったが、帰りはそこに所属しないゲリラ的な?「外部リンクやんばる急行バス」に乗った。これは本部半島の先端「運天港」から「那覇空港」までを往復している便であり、行きの場合よりずっと料金も安いし早い。ただし前払い制。しかも良心的で、那覇市内に入り渋滞がひどくなると、「次のモノレール駅(古島駅)で降りて乗り換えたほうが早いですよ」と言ってくれる。

写真の「むとぅぶ」とは本部半島の本部町のこと。バスの窓から撮影。

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