ソウル再訪 2014年

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2014年・ソウル再訪

1995年に、釜山、慶州、ソウルを訪れてから、はや19年もたってしまった。都市というものは10年もすれば、すっかり様子が変わってしまい、初めて行ったのと同じになるようだ。ましてや韓国、台湾、香港などは、経済成長のスピードがとてつもなく速いから、5年ごとに訪れないとついていけなくなりそうだ。今回は3日の予定でLLCを利用して成田から仁川(インチョン)空港に降り立った。前の時は金浦空港だった。飛行時間は2時間強だから、那覇や札幌に行くよりよっぽど早い。

19年前のソウルと比較して、都市としての発展ぶりは目を見張るほどだ。小路はみなこぎれいになり、若者たちが闊歩する通りは、みなおしゃれな店が並び、商品の陳列もセンスが光るものも多い。香港や台北でもそうだが、コンビニが激増している。そして一方では旧来の小売店は、斜陽となっている。これは世界の流れといえば仕方のないものだが、観光客が最も求めているものー多様性ーが失われてゆくのは事実だ。

しかし、最近の日本人の、内向きと右傾化傾向が東南アジアの不安定要素を増し、外交センスが絶無の総理大臣が各国との友好関係を妨害しているものだから、昔に比べて偏狭なナショナリズム(自分の国だけがよく、よその国はどうでもいいという考え)が跋扈(バッコ)し始めた。世界平和は口で唱えるだけではまったく不十分で、各国の国民レベルでの直接交流が不可欠である。

愚かさの典型である”領土紛争”なるものは直ちに凍結、棚上げすべきだ。せっかく日本、韓国の間の普通の人々の行き来が盛んなのに、なぜそれに水を差すような愚行を犯そうというのか。”国威”だの”メンツ”だのが、いかに経済的な発展を妨害しているのかわからないのだろうか。幼稚園の砂場の取り合いのような領土の取り合いや、つまらないイディオロギーの主張はやめにしてもらいたい。

5/17

午後1時半に仁川空港到着後、ロッテ・デパートの9,10,11階にある免税店見学へ。このあと、地下鉄1号線の駅、「新里門」にあるUnique Business Hotel にチェックイン。夕暮れは、ソウルや釜山で使える交通カードである、Cash Bee を買い、地下鉄で2号線「乙支路入口」駅に行き、nu look にてマッコリ飲み放題、韓定食をたべる。食後、明洞(ミョンドン)、ソウル駅、市庁舎の順に散策。フェリー転覆の時の生徒たちの写した動画の上映会をやっており、市庁舎広場では祭壇が置かれ、追悼の黄色いリボンが無数につけられていった。

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5/18

オプション・ツアーの日。迎えが来て、まずはソウル南方にある水原華城に向かう。再び市内に戻り、ビビンバの昼食のあと、仁川寺洞(インサドン)、そして宗廟、昌慶宮、北村(プッチョン)地区、サムチョンドンへ。夜はソウルNタワーへ上り、夜景を見る。

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5/19

自由行動の日。午前8時過ぎにホテルを出て、1号線「東大門」下車。周辺の市場を順に見て回る。昼食後、5号線で「ヨイナル」下車。河原にある公園を歩いて漢江の遊覧船乗り場へ。約1時間下流への往復航海。再び5号線に乗り、「ソウル駅」。そこから南大門で市場を散策。このあと明洞(ミョンドン)まで歩き、居酒屋でマッコリとチヂミを夕食に。そのあと明洞の中心部にある”ナンタ劇場”で Cookin' を観劇。

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5/20

この日最終日。朝方、出発前にホテル近く、わずか徒歩15分の世界遺産で、朝鮮王陵のひとつである「懿陵」を見学。そのあと仁川空港へ。午後2時10分発の成田行きで帰国。

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ソウル・2014年 写真集

<ソウル市とその周辺 旅行期間:2014年5月17日~20日> 
0308
 韓国風どぶろく、マッコリは日本でも手に入るが、種類と新鮮さにかけては、本場にかなわない。ここはミョンドン地区の nu look という居酒屋だが、ここでマッコリ飲み放題を注文。ガラス容器(300cc ぐらい)に入って、よく冷えたマッコリが運ばれてきた。全部で8種類があり、中には「松の実」を材料にしたものすらあった。
0309
 ソウルの盛り場、ミョンドン地区の土曜の夜のにぎわい。ただし週日でもこのくらいにぎわっている。若者が圧倒的に多く、老人は少ない。キスや抱擁を、人はばからずしているカップルが多いのは、ヨーロッパと同じ。
  0310
 ミョンドン地区からソウル駅まで歩いてみる。午後9時を過ぎて、途中の大通りは人が閑散としているところもあるが、実はその地下には大商店街があるのだ。駅には巨大モールビル、「Soeul Outlet 」があり、各地への列車が発着する。
  0316
  ソウル駅からさらに北に向かい、焼失後再建されたばかりの「南大門」が見えてきた。ライトアップされ、忠実に昔の姿を再現している。この門の向こう側には巨大な市場が広がっているが、それは後日行くことにした。
  0317
 南大門から市庁舎(シチョン)に向かう。この「門漢大」(右から左に読む)の前では、フェリー転覆事故の際に、船内に閉じ込められた生徒たちの写した動画が上映されていた。
  0318
 「門漢大」からすぐに市庁舎に到達。ここには巨大な祭壇が設けられており、追悼の意をあらわす黄色いリボンが数限りなく飾られ、掲示板には遭難した子供たちのノートやメモが貼られている。
  0320
 翌日は、「水原(ファソン)華城」へ。都心から南へ高速道路で約1時間。ここは李氏朝鮮時代に、ソウルから遷都しようとして、実現しなかった城塞遺跡。長大な城壁が町を取り囲み、ところどころに門や見張り台がある。城壁の内部は建築規制をされているが、普通の建物があって生活が営まれている。
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街の東西南北にある、華城4大門の一つ八達門(だと思われる…)。城壁を一周しようとすると、大変な時間がかかる。この遺跡を十分理解するためには、事前に朝鮮の時代劇を楽しみ、様々な歴史的出来事に精通している方がよい。また内部には、「華城列車」というレールのない遊覧列車が観光客を乗せている。直線の川が流れ、大通りも作られている。これらも遷都するつもりで建設されたと思われる。
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 続いて、都心に戻り、商店街「インサドン」へ。歩行者天国のまっすぐ伸びる道には、両側に食べ物屋、陶芸の店など、数多く立ち並び、家族連れがひっきりなしに通る。道の中央には写真のように屋台があり、様々な種類の食べ物が売られている。

ある地元資本のコンビニに行くと、いくつかの商品に、「1+1」(一つ買うと、同じのをもう一つ差し上げます)という表示があった。日本では、「これを買うとレジで…%引き」というのはあるが、こんなに気前のいいシステムは見たことがない。これも新製品を広めようという作戦であろうが。中には「1+2」という製品もあるのだ!

  0323
 商店街の終点からこれまで歩いてきたところを撮影。女子高校生のグループがが外国人観光客を捕まえて、英語でアンケートやらクイズを出している場面もあった。
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 次に向かったのが「宗廟」。国王のお墓は、各地に分散しているが、位牌だけはすべてここにまとめられている。位牌を入れた建物は非常に横に長いので、パノラマ写真にする必要がある。面白いことに、大きい建物と小さいのがあり、歴代国王たちの”業績””人気度”に基づいて、場所が変わったりするのだという。
  0327
 屋根の上にたくさんのサルたちが見える。これは魔除けだ。ちょっと不気味だが、どこの国でも悪いことが起こらないように、”目玉”を書いたりするが、サルもなかなか勇敢に戦ってくれるのである。そして少し上にそりあがった瓦屋根の曲線。多くが緑に塗られているが、慶州(キョンジュ)の仏国寺と同じ形式である。
  0328
 おしゃれな町、急坂のつづく北村(プッチョン)。かつての古い様式の住宅が立ち並び、実際にその中に住人が暮らしている。そしてこの近辺には、有名になった”韓流ドラマ”のロケ地がたくさんある。だから最高のデートコースの一つでもある。住民にとっては、毎日引きも切らず観光客が来るのも迷惑な話だが、ビジネス・チャンスと見れば、それも考え方次第だ。俳優のプロマイドを売る店もある。
  0329
 北村から表通りに出ると、大統領官邸”青瓦台”(別名 Blue House 、アメリカ合衆国の White House からの連想?)のそばを通る、おしゃれなサムチョンドン。この日は太陽が照りつけ、のどがカラカラ。どんぶり入りの特大抹茶シャーベットを注文した。スイカ、アズキ、アイスクリームが乗っかっている。ひとりで食べ終わるのに30分近くかかった。たいていはカップルで仲良く食べているが…
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 ミョンドンで解散。このあと昨日に続いて繁華街を通り抜け、食堂で参鶏湯(サムゲタン)を注文したが、巨大シャーベットのあとなので、食欲はいま一つ。むしろ写真のようなちょっとしたスナックにすればよかった。
  0332
 ミョンドンの通りから「N (=南山)ソウルタワー」が見えるところがある。これに向かってどんどんまっすぐ歩き、大通りを横断すると、たいへん急な坂道がはじまる。未消化の”参鶏湯”を胃に入れたままの登山は苦しい。やがて、ロープウェイ乗り場に達した。ここでは土曜日だというので、乗るまでに長蛇の列。乗車してわずか数分ののち、山頂のタワーのふもとに着く。ところがタワーに上るには、またエレベーター料金を払わなければならない。そして、それにも長蛇の列。
  0333
 夕暮れだから、多くの人々は夜景を見に来ていたのだ。やがて日が暮れると、ソウルの街全体が点灯する。タワーのある小高い丘を除いては特に高いところもないのでかなり広く見渡すことができる。高層ビルが非常に多い。下りのエレベーターも、下りのロープウェイも長蛇の列だった。

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