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名詞を区分する上で最も基本的な考え方が、可算と不可算です。日常生活で数えることが前提となっているものは普通名詞と言い、ほとんど可算扱いになりますし、固有名詞、抽象的な名詞はたいてい不可算となります。また、「機械」と「機械類」、「詩」と「詩という文学の一分野」の場合のように、集合的に把握する場合とそうでない場合には別種類の単語ができています。この場合それぞれ、machinary,(a) machine(s), poetry, (a) poem(s), となります。 他にも集合的なものとして equipment (装備一式)baggage/luggage (荷物類)などがあります。これらはその下部構造にさまざまな可算名詞を従えています( tool, machine, clothes, bag, handbag, trunk, suitcase, etc)
不可算名詞やまとまった可算名詞を数えられるようにするための「単位表現」があります。これは a 名詞 of または (数詞)名詞s of でできた句で、これによって単数、複数の区別ができるようになります。ここに用いられる名詞は、可算であるのはもちろんですが、それぞれの不可算名詞の特性を生かしたものや、容器などを示すものが使われます。 <例>*furniture---a piece of / an article of / an item of furniture, three pieces of furniture, *beads of sweat (汗の滴) *water---a glass of / a cup of / a pail of water(手桶一杯の水) *対をなす可算名詞---a pair of shoes / glasses / socks これらの単位表現を子細に見てみると、a cup of coffee の場合、coffee が不可欠の要素ですから、 a cup of はその説明語句、つまり一種の形容詞句だといえます。 ところが、注意しなければならないのは a cup of coffe の主語としては、of の左側、つまり a cup が主語とみなされるということです。だから a cup が主語になった場合は、それに続く動詞は単数扱いですが、 two cups が主語になった場合には、複数扱いになってしまいます。不可算名詞が普通名詞化した場合は、それぞれ微妙に意味が違ってきます。 <例>success (抽象的な意味での成功) a success (成功した「一回」の出来事) fish (魚肉<不可算) a fish, fish/fishes (普通の魚の意味で複数形を示すとき s が付いてもつかなくてもよい・さまざまな種類の魚がいるときには、あえて fishes にすることがある) イギリスに昔から住んでいた動物などは、あとから入ってきたフランス語の影響がないために、単複同型(複数でも s が付かない)である。 <例>deer, sheep, salmon, carp また、語尾に s が付いているからといって必ずしも複数というわけでもありません。 <例>cloth (布<可算、不可算両方あり) clothes (個々の衣類<常に複数形をしているが不可算で、数詞もつけない)clothing (全体としての衣類<不可算であり、数えるときは a piece of や an item of などを追加する) means (手段) information (情報)タイプの名詞は「流れる」ことが基調にあるため、ほとんどが不可算である。 <例>news(ニュース)advice(忠告)knowledge(知識)evidence(証拠)television (機器ではなく、番組内容としてのテレビ) 動作や状態変化が主となる work タイプもほとんどが不可算である。 <例>difficulty(困難)homework (宿題) damage (損害) progress (進歩) weather (天候) 人々、家族、観客、警察などは複数語尾 s がつかなくとも、代名詞は通常 they となり、単語そのものが複数の内容を前提として成り立っています。これらを集合名詞と言いますが、基本的には可算名詞に所属します。しかし people や family のように、意味そのものや、使われる状況によって、変化するものもあります。
議論は英語で、 argument, discussion, debate といいます。その違いを比較してみると・・・ argument :(1・可算)人々がある問題について意見が食い違い、「怒り」を伴っている状況に使います。an argument with my wife (2・可算)一つの問題の可否についてのその人の持つ、一連の理由全体をさします。 Her argument is simple enough. (3・不可算) argument をやり合うこと自体をさします。They accepted the proposal without arugument. discussion :(1・可算・不可算)相手の人と、意見の交換をしたり、何か結論を出すための話し合いをすること。 They had a short discussion about the research. (2・可算・不可算)あるテーマについてそれに対する賛成意見や反対意見を書き留めたもの the text's discussion of the problem debate :(1・可算・不可算)異なる意見を持つ人々の間での discussion か argument のことをさす。 There should be much public debate on this issue.(2)定められたテーマによる、正式な discussion a debate on taxation (注)学校や企業などでおこなわれる「訓練的な」 debate とは、あるテーマについて、それぞれに立場をあてがい、 argument に陥ることなく、合理的で説得力のある賛成理由また反対理由を述べることができるようにすることを目指す。disucussion のように結論を出すことは目的ではない。 分数は、単独の名詞として、割合を示すのにつかわれますが、うしろに前置詞の of を伴うことが多い。慣用的な分数:2分の1 a half 4分の1 a quarter 4分の3 three quarters 一般的な分数;分詞は普通の数を、分母には「序数」で書き込む。分詞が a または one でなく複数の時は分母に s をつける。 例 two-thirds , thirty-fitieths , one-seventh使用例(1);Two-thirds of the city was burnt down. (町の3分の2が焼け落ちた)the city とは町の面積のことを示しているので、単数扱い。 使用例(2):Four-fifths of the apples are rotten. (リンゴの5分の4が腐っている)リンゴは可算名詞複数なので、動詞も複数扱いとなる。 それぞれ「数」と「量」だが、英文の主語として重要な役割を果たす。そもそもこの二つは抽象的なので、the...of で包んで用い、そのあとに具体的な名詞をつけることになっている。こうやって主語をつけると、increase (増える)や decrease (減る)を直接、本動詞として用いることができる。 使用例(1);The number of people going abroad has been increasing. (海外旅行へ行く人々が増えている) 使用例(2);The amount of drinking water is greatly reduced. (飲料水の量が大幅に減少している) number と amount 以外に同じく the...of で包んで主語を作れるものとして、size (大きさ)、weight (重さ)、speed (速さ)、height (高さ) pressure (圧力)、width (幅)、strength (強さ)などがあげられる。 これらの the...of 表現は倍数や分数と共に用いることもできる。これは as...as 表現の言い換えともなる。比較せよ;This house is twice as large as that. と This house is twice the size of that. (この家はあの家の2倍の大きさだ) 1が単数で、2が複数であるとしても、その中間の小数点のつく数値はどうなるのだろうか?これらは通常複数扱いとなる。従って何らかの単位をつけるとなると、1以下と、1そのものなら単数で 0.3 meter や 1 meter となり、1.2 meters や 1.6 meters では複数となる。 「・・・のうちの一つ」を表すには、次のような単語がそろっていなければならない。one of th-/所有格+複数名詞 一つというからには、背景にはたくさんあるはずだから、前置詞 of のうしろには複数可算名詞を置くのが当然である。ところが、「全体」の数が確定していなければ、そのうちの一つを抽出できないから、その記号として定冠詞 the を用いる。 the の代わりに this, these, that, those でもよい。また場合によっては所有格に変えてもよい。 使用例(1);He is one of the fastest runners in Japan.使用例(2);This dog is one of our domestic animals. (この犬はうちで飼っている動物の一匹です) 同格節は、関係代名詞による形容詞節に似て、前にある名詞を説明します。しかし、その名詞は何でもいいというわけではなく、fact news remark idea order feeling などのようにそれぞれ特徴を持った名詞の場合に限られます。強いて言えば、「総合的・抽象的」な単語だといえましょう。本当はさまざまな文を読むうちに自然に覚えてもいいのですが、ここによく使われる例を挙げておきます。
英単語には、特に名詞には一つの単語でたくさんの意味を持つことがあります。場合によってはそれが多すぎて、正しい理解の妨げになることもあります。注意の必要なものを集めてみました。
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