Cooking!

輸入果物・野菜を食べるな

ーえっ!グレープフルーツを食べるの?ー

グレープフルーツと八朔

!!!!

左の外国生まれのグレープフルーツは買ってから1週間以上たつが、ピカピカでカビひとつ生えない。これに対し、右の国内産のハッサクはわずか2日でたちまち青カビが生え始めた。あなたならどちらを選ぶ?

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果物屋さんやスーパーにゆくと美味しそうな果物がたくさん並んでいる。誰でも甘くて水分豊かな果物は大好きだろうから、つい柑橘類などには手が出てしまうだろう。だがちょっと待ってほしい。

日本で売られている柑橘類の3分の1以上は輸入品だと見てよい。その大きな輸入先はアメリカのフロリダ州とカリフォルニア州、そして思いがけないことだが中東の国イスラエルだ。後はオーストラリアやニュージーランドからもやってくる。

だがここで気が付くが、何と遠い国々からやってくることだろう。どこも5000キロ以上離れていて、どんなに急いで収穫しても日本の店頭にたどり着くまでには最低2週間は必要だ。それなのに不思議なことにどれも新鮮そうで、美味しそうだ。まるで近所からもいで持ってきたみたいだ。

ここに保存技術の魔術がある。水分が失われないようにワックスを厚く塗る。これでかさかさしたりしなびたりして見える心配はなくなる。後は照明を上手にすれば(その道には専門家がいる!)間違いなく売れる。うちに帰って色が違って見えても知った事じゃない!

もう一つはカビを防ぐ薬だ。これがないとさすがにこの長距離に耐えられない。なにしろ水分たっぷりなのだから、カビたちが手ぐすね引いて待ちかまえている。ところが見よ、どの果物にも染み一つないではないか!

ここに目の前に段ボールが一箱ある。お中元だ。Premium Citrus とあってフロリダから送ってきたものだ。ごていねいにも GLOBAL FRUITS とまで印刷されている。28リットルとあるから相当重い。

カビを防ぐ薬は「防ばい剤」という。これらを使用しているときはしっかりと記入しなければならないはずだ。まずオルトフェニルフェノールナトリウム ortho-phenylphenol 、チヤベンダゾール thiabenzdazole 、イマザリル imazalil の3種が印刷されている。(ちゃんと覚えておいて!)

ワックスの方はニスの原料と同じものか、何らかの樹脂を使用していると書いてある。いずれにせよフロリダから出荷するにはこれだけの手当をしなければ、腐ってしまうか食べられなくなることを意味する。

この中で特にイマザリルは発ガン性物質として有名だ。にもかかわらずこれらの薬品を人間の食べ物に平気でまぶすのは、これらを送り出す食品会社が、人命より儲けを優先させていることは小学生にも明らかだ。

これらの薬品が、人体にさほど影響はないと言い張る「御用」学者も多い。だが、素人目にもわかるではないか。カビは相当しつこい生き物だ。梅雨時にちょっと気を許すと、風呂の壁が真っ黒になってしまうほど繁殖力は強い。

風呂のタイルに深く根を下ろし、ちょっとやそっとではこすり落としても消えない。そのカビどもを寄せ付けないというのだから、よっぽど強力でなければならないし、それが人体には無害だと信じるなんてあまりにナイーブすぎる。

専門家の中には「御用」がいるから全員を信じてはいけない(部分否定)。むしろ素人の「良識」のほうが正しい場合が多いのだ。そして何よりもすでに述べたように、食品商社は決して「人命尊重」の場ではないということがまず第1前提としてなければならない。

発ガン物質は、今日食べて明日ガンになるようなものではない。人々の中で特に運が悪いか、非常にそのような物質に大して敏感な体質を持つひとがガンになる。つまり宝くじのようなものだ。

だとすれば宝くじには当たりっこないから、ガンにもならないだろうと、そこで納得するひとは食べ続ければいいだろう。ただ20歳以下の若者や子供は、これからの人生の長さを考えると避けたほうが賢明だろう。

また40歳前後の中年のひとはすでに20歳頃に豆腐に当時多量に含まれていた強力保存料 AF2 (すでに使用禁止されているが、それまでに相当体内に入ってしまったはず)の洗礼を受けているから、それとの複合汚染に見舞われるおそれが多分にある。だから、近々体のどこかがガンになるのは覚悟しておいたほうがよい。

70歳を過ぎたひとは、残る人生をエンジョイするためにもフロリダの味を堪能してもよい。たとえガンになってもそれ以外の原因のほうが大きすぎて、防かび剤なんか考慮の対象にならないからだ。

それに高齢者のガンの場合、ガンも年老いているから進行が遅く、人体が先かガンが先かの競争だ。このように年齢層によって大きな違いが現れるのは致し方ない。日本が世界一の長寿を誇っているのは、汚染とは無縁だった時代を過ごした人々のおかげである。

さてどうだろう。これでも輸入された食品、特に水分の多いものを買って食べるつもりですか?メキシコのカボチャ、イタリアのズッキーニ、ニュージーランドのキウイフルーツ、カリフォルニアのブロッコリー、中国からの青野菜など、枚挙にいとまがない。

たしかに日本でも一部では防かび剤も、農薬も使っている。だが国内だから規制がやりやすいし、不買運動という手もある。マスコミも黙ってはいない(黙っている場合もあるが)。発覚したら犯人は捕まりやすい。違反をした食品会社も当分は慎むだろう(当分は!!)。

だが海外とあってはお手上げだ。国内と比較すれば全くの無法地帯といえる。言葉も法律も、何もかも遠すぎて手に負えない。ただ金儲けを目指す商社だけがせっせと国内に商品を持ち込むだけなのだ。

また、当地で地元の農民に、日本向け野菜果物の栽培を指導している人たちは、日本人はきれいで虫の付いていない、形のいいものでなければ買わないことを念には念を入れて教え込んでいるから、農民たちは、「輸出用」の畑では、農薬や殺虫剤をドバドバかけるのは当然だろう。「自家用」にはかけないだろうが。

消費者は賢くならなければならない。「料理」とは作って食べさせる相手の健康を約束するべきもの。手順も大事だが、まず材料の吟味から。何も知らない、ツンボ桟敷に甘んじることは、これからの時代には許されない。

まずは、海外からの生鮮食品いっさい買わないことだ。これが鉄則である。幸い良心的なスーパーなどでは原産地を明記しているから、そこのところをしっかり見て、買うことだ。人々が輸入食品を買わなくなれば、国内の食糧自給率も上がる。

それに、ドリアンとかマンゴーとかをどうして高い金を払って国内で食べるのか?これほど海外旅行が盛んな時代だ。海外に行かなければ現地の新鮮な果物は手に入らないと考えて、タイとかインドネシアに行く楽しみを減らさない方がいいのではないだろうか?

本日も、うっかり窓際においていた、愛媛産の甘夏ミカンが、すっかり青カビでドロドロになってしまった。だが、カビを抑える薬がまぶしてないからだから、何となくホッとする。

料理!「輸入果物を食べるな」追加

フードマイレージ food milege 2007/08/05

生鮮食品、特に野菜と果物は輸入品を食べるなと言った上の論文が2000年に書かれて以来、私の考えにいかに先見の明があったかが驚くべきことに実証されたのである(2007年8月現在)。それはフードマイレージ food milege という新造語の出現に現れている。

日本は現在世界中のありとあらゆる国から金にあかせて食品を買いまくっている。それの大部分がもはや船舶ではなく航空機によって運ばれているのである。この地球温暖化が大いに問題となっている現代、大変な燃料を費やして食べ物を地球の裏側から運んできていいのか?

すでにこれは重大な京都議定書違反になっている。なぜなら日本は1年に4%の二酸化炭素消費量を減らすと言っておきながら逆に6%も超過しているのだから。そして性懲りもなく食品をこのようにして長距離輸送するとは何事であろう。

鮮度の上でも資源の浪費という点から考えても生産地の貧しい人たちの購入する食品の値段を上げるという点からも海外から食品を輸入するというのは断じて許してはいけない。食物は裏の畑から得るのが一番なのだ。

2000年6月初稿~2007年8月追加

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© 西田茂博 NISHIDA shigehiro
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