今の自転車では、レバーからブレーキ本体までの伝達はワイヤによっている。かつては鉄の棒をてこの原理で動かしていたものだが調整が難しく、車体をますます重くしていた。
現在では鉄かステンレスのワイヤーが用いられる。錆を防ぐ点ではステンレスの方がよいのだが、鉄であっても十分5年ぐらいは持つ。今回はうしろのブレーキをつなぐワイヤーを交換する。
必要な工具;アーレンキー、ウェス(ぼろ切れ)、軍手、ワイヤ切断のためのペンチまたはニッパー、カナノコ
必要な部品;(1)うしろのブレーキとをつなぐワイヤー、先端はレバーの金具に引っかけるための金属のコブが取り付けられている。(2)ワイヤーを包むチューブ。普通は黒色でバネ条に巻いた金属が埋め込まれているので、切断のときは筒をつぶさないように四方八方から刻みをつけてまんべんなくカナノコで切れ目を入れてゆく。(3)チューブの両端にかぶせるためのキャップ。チューブと別売りの場合がある。
交換・調整の手順
==説明== |
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ブレーキレバー部分。寿命がくると、左の根本から切れたりする。レバー取り付け部分には細い溝が入っており、そこから楽に切れたワイヤーを取り出せる。 |
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後輪とのリンク部分。ワイヤーを固定する部分は、写真のようにフレームにロウ付けしてある部分に引っかけてあるだけだから、ちょっとゆるめればすぐはずれる。 |
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後部ブレーキを上から見る。左右のブレーキゴムに均等に力が掛かるように、Y字型の部分は偏りがないように気をつけなければならない。 |
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後部ブレーキを後ろから見たところ。普段大変な力が掛かっているところだ。わずかなボルト、ナットのゆるみが事故を誘発する。 |
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すでに述べたブレーキレバーの溝にワイヤーの端(先端が金属のコブ状になっている)をはめようとしているところ。 |
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後部ブレーキのY字型の部分の分岐点。このように細かい細工がされており、きわめてデリケートで精密な加工が必要なのだ。 |
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上の写真の穴に、ワイヤーを通したところ。この丸い金具の部分が正三角形の頂点になるようにワイヤーの長さを調節する。 |
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縦に走っているのがハンドルから持ってきたワイヤー。これに対し手で持っているワイヤーがそこから分岐した左側のブレーキブロックにつながる短いワイヤー。 |
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こうやって正三角形とはいかないまでも、二等辺三角形がワイヤーによって作られたらそれぞれのブレーキブロックの取り付け部分にはめ込んでとりあえずボルト・ナットで仮止めする。何回かブレーキテストをやってみて調子よければ本止めをする。 |
2004年2月初稿2004年6月追加
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