<恐山菩提寺境内を歩く>
2020/07/26(日) むつ市内から県道4号大畑線にて、午前2時30分恐山菩提寺駐車場着 天候:小雨、気温は19度前後 風ほとんどなし 恐山公式ホームページ
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高野山、比叡山、そしてこの恐山を合わせて「日本三大霊場」という。6月に前の二つを訪れたことから、この際完結させるために今回ここを訪れた。しかしまだ梅雨の真っ最中であるということもあり、
長距離のトレッキングは次回に回すことにして、とりあえず中心となる「菩提寺」の境内を歩き回ることにした。
むつ市内から北へ10数キロ進むと湖が見えてくる。古い古いカルデラ湖である「宇曽利山湖(ウソリヤマコ)」又は「宇曽利湖(ウソリコ)」だ。雨模様の暗い背景が、この一帯にはぴったりである。湖を取り囲むのが8つの外輪山で、その総称が「恐山」というわけだ。
そしてその入り口を象徴するのが、この「太鼓橋」。ただ、これは木製で耐久年数を過ぎており、渡ることができない。今募金中で、いずれは石製のものに作り替えるという。だからある意味では今のうちに撮影をしておきたい。
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橋のすぐ右にはこの看板が。ボロボロに錆びてはいるが、確かにこの一帯ではたくさんいるらしいのだ。なお、「クマに注意」の看板もあちこちに見かける。 |
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「霊場恐山をたどるみち案内板」。むつ市内から宇曽利山湖まで赤い線が伸びているが、これが「東北自然歩道」の一部で、全長12.4キロメートル。湖のさらに北には「薬研温泉」を巡るコースもある。 |
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広い駐車場がある。観光バスが停められるのもここ。境内の方向には「六地蔵」が座っている。コロナ発生以前にはここもかなり混雑していただろう。 |
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六地蔵とは直角の方向に「総門」がある。すぐその右側が入山券販売所。「入山」であって「拝観」ではない。 |
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総門のすぐ左手に「恐山来迎の像」。開祖の「円仁(慈覚大師)」。 |
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総門をくぐると、正面の「山門」までまっすぐな参道が伸びている。雨模様なので石がつるつるで、コケてしまった。でも境内の中のことであり、守られていて怪我はしなかった! |
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参道の右側には「社務所」など、お寺の関係の建物が立っている。その奥手に宿坊がある。 |
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赤い屋根の建物は「本堂」である。すぐその前に積み石が見えている。 |
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そのうしろには「塔婆(トバ?)堂」。松の木の左側に、たくさんの塔婆が立っている。ちょっと異様な光景だ。 |
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本日、最も楽しみにしていたもの、それは境内の中にある温泉である。本来なら、参拝客は無料でこの小屋に入って、湯につかることができるのだ。湯の色は緑色。硫化水素のにおいがする。この日は残念ながらコロナのために使用禁止。 |
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参道の左手には有名な荒涼とした風景が広がる。雨模様がさらに陰鬱な雰囲気を盛り上げている。硫化水素のために、草木がほとんど見当たらない。 |
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山門をくぐりぬけてさらにまっすぐ進むと、正面に「地蔵殿」が見えてきた。ここに「地蔵菩薩」が祀られている。 |
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地蔵殿の右側は宿坊であり、すぐ裏に山が迫っている。一方、左側は先の荒涼とした風景が広がっている。あちこちに細い道が走っており、一応順路が示されているものの、基本的にはどこを通ってもいいような感じだ。はるか向こうに尖って見えるのが「大平和観音」であろう。 |
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ここは「不動明王」に通じる登り口。直線で結ばれた、この不動明王を含む3つの聖地を参拝することによって、この地でのお参りは成就する。クマに注意という立て札がある。 |
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不動明王へ上る途中の山林から見た境内。「地蔵殿」の背後を登っている。 |
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黄色や緑に変色した岩の割れ目から硫化水素を含む煙があちこちで上がっている。また、積み石の上にたててある、赤や黄色の「風車(カザグルマ)」は有毒ガスの風向を知る上で必要らしい。 |
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「大平和観音」は、敷地の高い所にあって、あちこちから眺めることができる。どこも、1円玉が主体のお賽銭の山だ。 |
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大平和観音のすぐ右下にあった、子供のお地蔵さん。最近作られたものではないか。 |
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「人はみなそれぞれ悲しき過去を持ち賽の河原に小石積みたり」。うしろの小川派外輪山の一つから流れ出ているが、これが賽の河原を占めているのだろう。 |
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この小川は宇曽利湖へと流れ込んでいる。 |
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沢山の地蔵が集まっているところ。 |
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赤くはなくて緑色なのだが「血の池地獄」。 |
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今回、最も気に入った地蔵さま。目元がやさしい。 |
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宇曽梨湖の浜辺に出ると、そこは「極楽浜」。湖水は緑がかっている。雲は低く垂れこめている。そこにあるのは最近できた「東日本大震災供養塔」である。塔の裏側には、無数の“手形”がセメントに埋まっている。 |
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どこのお寺に来た時にも、いつも気になるのが、この「無縁仏」の場所。極楽浜沿いにある。風車がぽつんと立っている。 |
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境内の中は大体がなだらかではあるが、一部丘のようなところもあり、そこには展望所もある。ここは「五智山」と呼ばれる丘で、それはこの「五智如来」が並んでいるからだ。境内は全部歩いても5キロぐらいなのだが、道がくねっているのと、数多くの名所があるために、100%詳しく見学できたわけではない。また次回。 |