ビートルズのアルバム

独断と偏見の曲ガイド

カナダで買ったプロマイド

ジョン・レノンもジョージ・ハリスンもこの世を去って、ビートルズの再結成は永久に不可能になった。だが、残された13枚のアルバムと、シングルや他の場所で発表した曲を聴けば、20世紀の後半に活躍したこの名高い音楽家たちを再現することができる。

かれらはその歌詞の面においては、フォークソングの人々のようないわゆるプロテスト・ソングではない。かわりに皮肉な内容によって、詩の面白さを深めた。その点ではバーナード・ショウに似ている。

その音楽面を味わうのも良かろう、またその独創的な詞を味わうのもよい。いずれにせよビートルズの音楽は大音量で聴こう。バックグラウンドで聞いてはいけない。スピーカーに真っ正面に向かって聴く音楽なのだ。

Paul Macartney ベースギター John Lennon リズムギター George Harrison リードギター Ringo Starr ドラム、というのが基本構成。後期になると、これにキーボードその他の楽器が彼ら自身や外部の者によって随時加わるようになる。

しかし一方では、無数のカバーが出ている。カバーレコードの中には、ビートルズの音楽精神を見事に再現したものもあるのだ。これらを聴くとまた新しい世界が広がる。

さらなる、世界中に無数に存在する「コピー・バンド(トリビュート・バンド」だ。彼らは日々の練習によって、ビートルズたちのあのハラハラ・ドキドキの瞬間を再現させようと努力しているのだ。

ここでの曲の解説は、歌詞の忠実な翻訳ではありません。また音楽的な見地からの説明でもありません。それらはそれぞれの専門家の方の話を求めてください。ここでは歌詞のもつ雰囲気を”自由な訳”を通してお伝えしたいと思います。またジョン・レノンのような人の歌詞は非常にユニークで、解釈が一通りではありません。洋楽は音楽面だけに偏り、歌詞の内容はとかくこれまで軽視されてきたようです。歌を聞く前に、あらかじめどんなことを歌っているかだけでもわかれば楽しみは倍増するのではないかと思います。

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アルバム

Let It Be...Naked

Let It Be Nakedもう何年も、(旧)Let It Be に親しんできた人には、少々違和感を持つアルバムかもしれない。Let It Be や The Long and Winding Road とはこんなもんなんだと納得していたから。

だが、伝記を読むとわかるように、メンバーたちは、このアルバムをつくったプロデューサーが気に入っていなかったらしい。もしかしたらそれがグループの亀裂の原因になったのかもしれないのだ。

最後から二番目に発売されたが実は最後に録音されたこのアルバムはいろいろな確執が隠されているのかもしれないが、そういうところは伝記作家にお任せして、とにかく聞こうではないか。何で Naked (裸の、素顔の)なのかは、旧アルバムと聞き比べてみればすぐわかる。

  1. Get Back (Paul) かつてのシングルレコードの Get Back を持っている人はいるだろうか。曲が一通り終わったあとで、伴奏が蒸し返され粋なりズムが追加されているのだ。ちょうどヘイジュードの最後の部分のように。このアルバムではその部分がない。曲が終わるとすぱっと切れている。
  2. Dig a Pony (John)
  3. For You Blue (George)
  4. the beatlesThe Long and Winding Road (Paul) 旧盤の Let It Be では、オーケストラが鼻についた。「じゃっ、じゃーん」という演奏がポールの歌の合間にはいる。このアルバムではそれがまったくなくなって、ピアノの伴奏だけで、ずっとシンプルでアットホームなかんじになった。押さえ目の雰囲気の方がずっといいと思う。「Yesterday」もそうだった。曲想はまるでちがうが、「 You've got to Hide your Love away 」もそうだ。この点からすると、サイモン&ガーファンクルのBridge over the Troubled Water もいい曲だと思うが、途中のオーケストラの盛り上がりの部分はあまり好きではない。
  5. Two of Us ( Paul/John ) 暖かい雰囲気を持っている。映画「I am Sam 」で知能障害の父親と、幼い娘が連れ立って歩いている場面に流れていたのが印象的である。つまり、恋人同士でも、親子でも、「仲のいい二人」ならいかにもぴったりくる歌なのだ。
  6. I'v Got a Feeling (Paul) リードボーカルは Paul でもあとではいる第2の歌詞は John が歌う。そのあとは違ったメロディーが二重唱になるのだが、その調和が見事。最後では旧アルバムにあった「 Oh, my soul... 」というつぶやきがない。
  7. One after 909 ( John/Paul )
  8. Don't Let Me Down ( John/Paul )
  9. I Me Mine (George) 曲のあとの「 Rolling Stones....」という叫び声が消えている。
  10. Across the Universe(John ) これも女性バックコーラスが消えてずっとよくなった。ギターの伴奏だけだ。この歌は、まさにその歌詞が想像力を誘うのだからよけいな音楽的装飾はしない方がいいのだ。
  11. Let It Be ( Paul ) これも The Long and Winding Road と同じく、(電子)ピアノの伴奏だけで、ずっとよくなった。間奏も、大げさな編成ではなく、4人だけの演奏で行っている。
  12. Fly on the Wall ジャムセッションを録音したボーナス CD。録音状態は悪いが、彼らのかけ声や相談している様子が聞こえる。

Let It Be (旧盤)

旧盤というのは、このあとに Let It Be Naked がでたからである。当時のプロデューサー、フィルスペクター(Phil Spector)が手がけ、「ウォール・オブ・サウンド wall of sound 」というやり方で録音を行ったという。その名のように、重厚冠あふれるサウンドであるが、もっとシンプルな音作りのほうを好む人も多かろう。これと naked の両方でポールの歌う「The Long and Winding Road 」「Let It Be」を聞き比べて、どちらがいいか決めよう。

  1. two of us
  2. dig a pony
  3. across the universe
  4. I me mine
  5. dig it
  6. let it be
  7. maggie mae
  8. I've got a feeling
  9. one after 909
  10. the long and winding road
  11. for you blue
  12. get back

Abbey Road

  1. come together
  2. something
  3. maxwell's silver hammer
  4. oh ! darling
  5. octopus's garden
  6. I want you
  7. here comes the sun
  8. because
  9. you never gvie me the money
  10. sun king
  11. mean mr.mustard
  12. polythene pam
  13. she came in through the bathroom window
  14. golden slumbers
  15. carry that weight
  16. the end
  17. her majesty

Magical Mystery Tour

  1. Magical Mystery Tour
  2. The Fool on the Hill
  3. Flying
  4. Blue Jay Way
  5. Your Mother Should Know
  6. I am the Walrus
  7. Hello Goodbye
  8. Strawberry Fields Forever
  9. Penny Lane
  10. Baby You're a Rich Man
  11. All You Need is Love外部リンク まずこの曲の出だしは、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の最初の部分である。その前奏からいつのまにか自然に本曲に入ってしまっている。珍しく誰にでも歌えそうなシンプルなメロディライン。それからタイトルの最初の all というのは関係代名詞が省略された先行詞であって、only の意味であるから、直訳すれば「あなたが必要としているのは愛だけだ(ほかにいらないはず)」となる。この曲は「Yellow Submarine 」のアルバムにも含まれている。
White Album
  1. back in the ussr
  2. dear prudence
  3. glass onion
  4. ob-la-di, ob-la-da
  5. wild honey pie
  6. the continuing story of bungalow bill
  7. while my guitar gently weeps
  8. happiness is a warm gun
  9. martha my dear
  10. I'm so tired
  11. blackbird
  12. piggies
  13. rocky raccoon
  14. don't pass me by
  15. whey don't we do it in the road ?
  16. I will
  17. Julia
  18. birthday
  19. yer blues外部リンク 俺はさびしくて死にたい!という悲痛な叫び。まだ死んでいないとすれば、朝も晩も死にたいと思っているんだ。母ちゃんは空だ。父ちゃんは大地だ。俺は宇宙だ。俺は死にたい!鷲(ワシ)が俺の目をえぐる。地虫が俺の骨をしゃぶる。自殺してえんだ。ボブディランのMr. Jones外部リンク のようにな。黒雲が俺の心をかすめ、青白い霞が俺の魂を取り巻く。ロックンロールだって嫌いだ。俺は死にたい。そのわけわかるだろ?
  20. mother nature's son
  21. everybody's got something to hide except me and my monkey
  22. sexy sadie
  23. helter skelter
  24. long, long, long
  25. revolution 1
  26. honey pie
  27. savoy truffle
  28. cry baby cry
  29. revolution 9
  30. good night

Yellow Submarine

  1. yellow submarine
  2. only a northern song
  3. all together now
  4. hey bulldog
  5. it's all too much
  6. all you need is love
  7. pepperland
  8. sea of time
  9. sea of holes
  10. sea of monsters
  11. march of the meanies
  12. pepperland laid waste
  13. yellow submarine in pepperland

Sgt.Peppers Lonely Hearts Club Band

  1. sgt.pepper's lonley hearts club band
  2. with a little help from my friends
  3. lucy in the sky with diamonds
  4. getting better
  5. fixing a hole
  6. she's leaving home
  7. being for the benefit of mr.kite!
  8. within you without you
  9. when I'm sixty-four
  10. lovely rita
  11. good morning good morning
  12. sgt.pepper's lonely hearts club band
  13. a day in the life

Revolver

  1. taxman
  2. Eleanor Rigby
  3. I'm only sleeping
  4. love you to
  5. here, there and everywhere
  6. yellow submarine
  7. she said she said
  8. good day sunshine
  9. and your bird can sing
  10. for no one
  11. doctor Robert
  12. I want to tell you
  13. got to get you into my life
  14. tomorrow never knows

Rubber Soul

  1. drive my car
  2. norwegian wood ノルウェーの森
  3. you won't see me
  4. nowhere man ひとりぼっちのあいつ
  5. think for yourself 嘘つき女
  6. the word 愛のことば
  7. michelle このミシェルという女の子はフランス人である。なぜかといえばフランス語の歌詞が混じっているからだ。
  8. what goes on 消えた恋
  9. girl
  10. I'm looking through you 君はいずこへ
  11. in my life
  12. wait
  13. if I needed someone 恋をするなら
  14. run for your life 浮気娘 

Help!

  1. help !
  2. the night before
  3. you've got to hide your love away 悲しみはぶっとばせ
  4. I need you
  5. another girl
  6. you're going to lose that girl 恋のアドバイス
  7. ticket to ride 涙の乗車券
  8. act naturally
  9. it's only love
  10. you like me too much
  11. tell me what you see
  12. I've just seen a face 夢の人
  13. yesterday
  14. dizzy miss lizzy

A Hard Day's Night

  1. a hard day's night
  2. I should have known better
  3. if I fell
  4. I'm happy just to dance with you
  5. and I love her
  6. tell me why
  7. can't buy me love
  8. any time at all
  9. I'll cry instead
  10. things we said today
  11. when I get home
  12. you can't do that
  13. I'll be back

Beatles for sale

  1. no reply
  2. I'm a loser
  3. baby's in black
  4. rock and roll music
  5. I'll follow the sun
  6. mr.moonlight
  7. kansas city ~ hey, hey, hey, hey
  8. eight days a week
  9. words of love
  10. honey don't
  11. every little thing
  12. I don't want to spoil the party
  13. what you're doing
  14. everybody's trying to be my baby

Single Hits (1)

  1. she loves you
  2. from me to you
  3. I want to hold your hand
  4. I'll get you
  5. thank you girl
  6. this boy
  7. long tall sally
  8. I'm down
  9. I call your name
  10. I feel fine
  11. she's a woman
  12. slow down
  13. matchbox
  14. yes it is
  15. paperback writer
  16. bad boy
  17. we can work it out
  18. day tripper

Single Hits (2)

  1. day tripper
  2. we can work it out
  3. paperback writer
  4. rain
  5. lady madonna
  6. the inner light
  7. hey Jude
  8. revolution
  9. get back
  10. don't let me down
  11. the ballad of john and yoko
  12. old brown shoe
  13. across the universe
  14. let it be
  15. you know my name

With the Beatles

  1. it won't be long
  2. all I've got to do
  3. all my loving
  4. don't bother me
  5. little child
  6. till there was you
  7. please mister postman
  8. rool over Beethoven
  9. hold me tight
  10. you really got a hold on me
  11. I wanna be your man
  12. devil in her heart
  13. not a second time
  14. money

Please please me

  1. I saw her standing there
  2. misery
  3. Anna
  4. chains 「つづれおり Tapestry 」で知られるキャロル・キングの作曲。
  5. boys
  6. ask me why
  7. please please me
  8. love me do
  9. p.s. I love you
  10. baby it's you
  11. do you want to konw a secret
  12. a taste of honey
  13. there's a place
  14. twist and shout

映 画

Imagine

ジョン・レノン死後作られたインタビュー中心の伝記的映画。幼いとき、伯母による世話、実の母との再会と別れ、ポールとの出会いとバンド結成、ハンブルグ時代、そしてビートルズ活躍時代が紹介される。

しかしその話の中心はオノ・ヨーコとの出会いから始まる。二人の仲は、ビートルズの団結にもヒビを入れたと言われているが、もともと4人の伝説的音楽創造は終わりに近づいていたのかもしれない。

ビートルズ解散後、ジョンはヨーコとともに平和運動に参加する。ベッドインなど、非常に奇妙な行動で有名になったが、これはある面では人々を平和運動に向けさせる役割を果たしたともいえるし、もちろんファンの一部を彼から遠ざけることもした。そしてアメリカ政府を筆頭に敵を大勢作りもした。

そして1980年12月に40歳で不審者に暗殺される。ある人に言わせれば、ジョンは最もその人らしい死に方をしたという。タイトルともなったイマジンの他、初期の曲から、ビートルズ最盛期の曲を含んで数多く紹介される。最後の出演者紹介のところでは「ラバーソウル」のなかの In My Life で締めくくられる。

The First U.S. Visit ・・・注;各国で出版されているので、DVD のカバーデザインは右下のものとは限らない。詳しくは外部リンクを参照。

1964年2月、つぎつぎと驚くべき曲を発表するビートルズはついに、イギリスからアメリカ本土の渡った。この映画は滞米期間中をドキュメンタリー形式で記録したものだ。最初から最後まで、若い女の子の悲鳴が大部分だという人もいるが、これだけ多くの人々を同時にひきつけた現象が今まであったか?そしてこれからあるだろうか?

今回の訪米は、東海岸の3大都市、ニューヨーク、ワシントン、マイアミに限られた。テレビでは、当時の司会第一人者、エド・サリバンの番組に出演。さまざまな有名人とであったエド・サリバンもビートルズのあまりの桁外れな人気にはたじたじで、誰も彼のほうを見る観客などいない。

ワシントンには列車で移動。ここでは広いコンサート会場での演奏で、あまりに多くの観客からの声援や悲鳴のため、それだけで4人は押しつぶされてしまいそうだ。彼らはその才能はもちろんのこと、このようなとんでもないプレッシャーに耐えられる、非常に強靭な神経を持っていたようだ。

カメラは公演以外はホテル内に閉じ込められた4人を撮影する。何とかもぐりこんでこようとするファン、ジャーナリストたちの質問、お互いの間での冗談の言い合い、スタッフたちとのやり取り、など何気ない振る舞いに向けられている。

最後の経由地はマイアミで、再びエド・サリバンと出演する。この映画では10曲以上の初期の曲の彼らによる生演奏が披露される。楽器の持ち方、ボーカル担当の場合の大写し、自分たちの作った曲をらくらくと弾きこなすメンバーたち、いずれも必見だ。

絶叫する女の子たちの顔もしばしば大写しされる。その誰もがじつにうれしそうだ。ひとつの共通のことに向かったこれほど多くの人々が同じ時に楽しいときを過ごせたということは、テレビーゲームなど個人の生活に没入してしまっている21世紀人にとってはとても思いもつかない体験なのだ。

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© 西田茂博 NISHIDA shigehiro

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