2338 |
次は第2の都市ポルトへ向かう。ポルトガルの名前のもとになった町であるが、「港」が語源である。リスボンよりずっと北のほうにあり、さらに北へ向かうとスペインとの国境にぶつかる。ここに向かうには鉄道とバスの両方があるが、まずは高速バスに乗って出発することにした。乗客は最初は満員だったが、途中で降りるので、最終では半分ぐらいになった。大都市ではない。 |
2339 |
高速道路を降りると、市内への道路に入るが、突然大きな川(ドウロ川)にかかる橋を渡る。ポルト市のバス・ターミナルは鉄道駅のそばだった。写真の左側が駅舎。 |
2340 |
駅の内部に入ると前の壁に青い色のタイル(アズレージョ)が目に入る。ここはホームに入る手前の大広間で、たまたま若者たちがダンスを踊っていた。ここでもリスボンにならって、「ポルト・カード」を買ったが、ケーブルカーや市電が使えないという。大失敗。 |
2341 |
宿泊したホテルは、地図の読み違いで3キロほどドウロ川の河口寄りにタクシーで向かい、たどり着いたが、なんとそこは高速道路のインターチェンジのど真ん中で、周りには食べ物屋も何もない。
かなり作りのいいホテルなのだが、たまたまロビーとレストランだけを改修中だったので、すごく安い料金設定で泊まれた。ホテルの係員に聞いて、バス停の位置を聞き、それに乗ってとりあえずメトロ(といっても地下式市電)の駅に行ってみる。
「カサ・ダ・ムジカ(音楽の家)」の名前の通り、広場の横に、大きな音楽堂が立っている(写真中央)。バスでまずこの駅に行き、それからさらに観光名所でいっぱいの旧市街に向かうことになった。
|
2342 |
ドウロ川にかかる高速道路の橋(アラビダ橋)から見た、河口。右側が旧市街川の岸で、左側の森のようなところが、わがホテルが建っている。この通り大変、海に近い。 |
2343 |
翌日、その高速道路の橋(アラビダ橋)に歩道があったので、歩いて渡り(そんな酔狂な者はほかにいなかった)対岸の市電通りを旧市街中心部に向かって歩く。すると市電がやってきた。リスボンのは黄色だったが、こちらでは茶色だ。 |
2344 |
この日は1時間ごとに5分ぐらいのパラパラとしたにわか雨というあいにくの天気で、ずっと曇り空だった。ドウロ川をさかのぼって歩いているわけだが、両岸に立つレンガ色の建物が美しい。 |
2345 |
まずは駅から歩いてわずか数分のところにあるクレリゴス教会。これは正面で、そのうしろにやたら高い尖塔がある。 |
2346 |
クレリゴス教会の内部。下の信徒席にも行けるし、上層に設けられた回廊上の通路からこのように見下ろすこともできる。 |
2347 |
そして駅とは反対の面にそびえる尖塔。相互交互通行の狭い階段を上ると、町全体が眺望できる。 |
2348 |
クレリゴス教会から、狭い急な階段を川面の方面に下っていくと、サン・フランシスコ教会に出た。この石像にあるアッシジの聖フランシスコは、小鳥と語りキリスト教の新局面を切り開いた。14世紀に建造され、その古さはすべてに漂って苔むしている。
切符売り場のお姉さんの調子の良さに乗せられて、うっかり1ユーロで案内書を買わされてしまったが、今になってみるといいものをもらったと思う。
|
2349 |
サン・フランシスコ教会のすぐ隣がボルサ宮。なんで単なる商工会議所なのに、観光客が集まるのかといえば、これはある女王がポルト市の商業発展のために自分の住まいを寄付したからだ。このため素晴らしい内装がそのまま残っている。館内に入ると、英語続けてスペイン語ではなすガイドのあとについて回る。 |
2350 |
このためボルサ宮ではこんな部屋も存在する。この部屋の壁模様を間近で見ると、イスラム様式であることがわかる。また、一見木材でできた部屋と思いきや、実は石膏の上に木の模様を描いたものもある。 |
2351 |
そのボルサ宮の中に、最低2ユーロで、各地のワインを試飲させてくれるコーナーがある。交通系のカードそっくりなものをもらい、差し込んで、自分の飲みたいワインの瓶の上のボタンを押すと100ccぐらい出てくる。2ユーロを超えて飲みたいときは、再びお金を追加してもらう。つまみはなし。 |
2352 |
ここで調子に乗って飲みすぎちゃいけない。外に出てから帰り道がわからなくなる! |
2353 |
ここで、ドウロ川右岸におりたつ。ここは気持ちのいい波止場になっていて、カイス・ダ・リベイラ地区とよばれ、観光客が大勢歩いている。上流のうしろにはドン・ルイス1世橋が見える。 |
2354 |
カイス・ダ・リベイラ地区の下流方向 |
2355 |
昔、ポルト酒を運んだ船を模した観光船(ラベーロ)。 |
2356 |
ドン・ルイス1世橋のほうから下流を見る。 |
2357 |
無料のポルト酒見学ができるというので、メトロに乗りカフェのおやじに道を尋ねつつ、ワイン工場の入り口に来た。 |
2358 |
ここは観光バスが主なお客さんで、私のような個人客は、木戸のインターホンに向かって「見に来ました、入れてください」と叫ばなければならない。ほどなく門があき、ガイドの引率するグループに入れてもらえた。 |
2359 |
地下のポルト酒貯蔵のホワイト・オーク樽の列。ポルト酒はワインのアルコール濃度を強めたもので、長年の熟成が必要だ。 |
2360 |
実を機械ではなく、手で摘み、集めた実は足で踏んでつぶす、伝統的な方法を守っているそうだ。 |
2361 |
再びカイス・ダ・リベイラ地区に戻る。観光キャンペーンのお嬢さんの華麗な衣装が人目を引く。 |
2362 |
カイス・ダ・リベイラ地区出発のリバークルーズ船。ポルトガル語、英語、スペイン語の3か国語でガイド放送が流れる。 |
2363 |
まずは上流に向かう。手前の鉄骨の橋、奥の白いコンクリート橋が重なって見える。 |
2364 |
ドン・ルイス1世橋より下流の右岸は、このように見ごたえのある建築が多い。 |