ビートルズ・コピーバンド

探索ガイド

カナダで買ったプロマイド

世界中に無数に存在する「コピーバンド」を探索しよう。彼らは日々の練習によって、ビートルズたちのあのハラハラ・ドキドキの瞬間を再現させようと努力しているのだ。

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コピーバンド探訪記 日本全国、世界各地のコピーバンドをたずね、その活躍を見守ります。

The FabladsThe Fablads 仙台公演

このグループは、六本木のライブハウス「Abbey Road 」で、週二回ほど演奏している。本命のグループはもっと年配で経験を積んだ「The Parrots 」であり、この The Fablads は2017年5月で、結成以来まだ3か月ぐらいにしかならない。fab とは「素晴らしい」「生かす」という意味で、lads は「若者たち」という意味だ。

今回仙台ケントスに顔見世に来たのだ。ケントスのレギュラーバンドの合間に行った。音楽界も高齢化が心配される中、20代としか見えない彼らの活躍は今後大いに期待される。演奏はまだ粗削りであるが、そのエネルギーには目を見張るものがある。何しろ、10曲ぐらい、休憩もしないで、立て続けに演奏してくれるのだから。

まだレパートリーも十分ではないので、これから2か月後に再び仙台に来るというから、その時の成長の結果を楽しみにしておこう。今回の演奏は、初期のものが多かったが、アルバム「Let it be 」の中の数曲も好演であった。

2017年5月25日訪問

The Return 仙台公演

アメリカジョージア州、グリフィンから出てきた4人組 The Return。今年もジャパン・ツアーで、日本各地を回り、仙台にもやってきた。年齢的にはまだ若いが、かなり忠実にオリジナルを再現している。だが、日本の企画側では同時通訳を要することもないので、せっかくのMCもごく簡単な曲紹介だけだった。「Rubber Soul」からの選曲はなかった。立ってもらったり、手拍子を打たせたりしていたが、リクエストさせてくれたら面白かっただろう。

ロンドンの時の「Imagine...the Beatles」と同じく、2時間を半分に分けて、前半をアルバム「Revolver 以前」に、後半を「Sergeant Pepper 以後」に分け、前半では背広姿の4人なのに対し、後半の衣装はジョンが眼鏡をかけて長髪、あとの3人も「Let it be 」のルーフトップ・コンサートのいでたちで現れた。

会場は、企画会社の方針により、全面的に撮影、録音禁止である。職員が講演の直前まで見回りに来るのは、息が詰まる。ロンドンの時は、会場が小さかったこともあり、和気あいあいの雰囲気だったのに。

1階席は満杯で、2階、3階も中央部には人がいたから、人口100万の都市では入場料を払っても聞きに来たいビートルズ・ファンがこのくらいは存在することがわかる。ただし、60歳以上の人々が大部分である。

曲目は、All my loving, I wanna hold your hand, From me to you, I saw her standing there, Rockn' roll music, And I love her, Day tripper, Can't buy me love, I feel fine, A hard day's night, Help, Ticket to ride, Eight days a week, Yesterday, Twist and shout 以上前半 Hello goodby, Get back, Don't let me down, Here comes the sun, Something, Back in the USSR, Birthday, Yellow submarine, Revolution, Hey Jude 以上後半 Let it be, The end (Abbey Road)

2015年11月27日訪問

初めての海外遠征・・・ロンドン郊外

ロンドンの南東にある郊外駅 Eltham を下車するとすぐ近くに Bob Hope Theater がある。2015年6月6日土曜日、午後7時から Imagine ... The Beatles の公演が開始された。切符は2か月ぐらい前にネットで購入した。

この劇場は比較的小さいが、地元の人で満員御礼。しかもその観客層は、小さな子供、若いカップル、足元もおぼつかない老人まで、あらゆる人々が聞きに来ている。最も多いのは、今から50年前に実際にビートルズの演奏を聴いて失神した少女たち(の今の姿)であろうか。

40曲を約3時間かけて熱演。途中の20分の休憩時間をはさみ、前半は若きビートルズの服装、後半はサージェントペパーズの軍服であった。もっぱらポール役の人がMCをして、観客たちを飽きさせない。気づいたときは最終列車のひとつ前の電車にやっと間に合う時間であった。

演奏スタイルは、日本のバンドとは少し違うようだ。自分たちのアレンジが多少入っていたり、ドラムもほかの楽器も参加せず、ひたすら独奏という形式もあった。観客の盛り上がりは非常に大きく、子供から大人までという浸透ぶりがはっきりわかる。この劇場ではちょうど1年後にも行われるそうだ。

2015年6月6日訪問

ルイジアナ・ハリケーン(略してルイハリ)訪問記

山形県、山形市のJR山形駅広場のまん前にあるビル5階に、この店Louisiana Hurricane外部リンクがあります。まわりは飲食店街ですが、平日の夜は閑散としているようです。ところがこの店だけはお客さんでいっぱい、新たに客が来てもカウンターにすら座ることができずにすごすごと帰るしかありません。

それは今晩、4ヶ月ほどの充電期間を経て久しぶりにこの店に姿を現した、ビートルズのコピーバンド、The Beans外部リンク の演奏が午後8時半から開始されるからなのです。彼らは仙台を中心に、山形市、米沢市などで演奏していますが、遠く名古屋まで出かけることもあります。

とにかく今日は、大勢のファンたちが店に集まり、まだ30分も前なのに、店は客がひしめき合い、タバコの煙でステージがかすんでいます。わたしも車で駆けつけ、近くの駐車場に預けました。ということはお酒を飲むことはできないのですが、彼らのエキサイティングな演奏があれば、それで十分です。

この店はイングリッシュ・パブをイメージして作られています。ですから誰でも最初にメニューの中で目がいくのはなんといっても黒ビールとフィッシュ&ティップスでしょう。魚とジャガイモをあげただけですが、しかもかなり脂っこいのですが、さすが長い歴史の中で育まれただけあって、ビールとはしっくりあいます。

店の中は老若男女、年齢や性別による偏りはありません。ビートルズを愛する山形市民は、周辺各地から集まってきているようです。カウンターで隣に座っているのは若い女の子ですが、ほかの2人とともに仕事帰りのようです。

8時半きっかりに4人の演奏が始まりました。いつも初期の作品を4,5曲立て続けにやって、雰囲気を盛り上げます。リンゴとレノンは実生活では兄弟です。ポールは4人の会話ではボケ役。ジョージはまだ若いですが、ギター演奏に自信を増してきたようです。

一回の演奏は約30分ぐらい。そして30分ぐらいの休憩をおいて、再び演奏を行います。一晩で4回やりますが、わたしを含めて大多数が午前1時の最後の演奏まで付き合っています。第2回目以降の演奏では中期から後期の作品が数多く演奏されました。

充電期間を終えた彼らの演奏は今までよりもずっと上達したように見えます。新しいレパートリーが加わり、Yer Blues と Happiness is a Warm Gun のように中身の濃い曲をこなすようになりました。これからの成長が楽しみです。最後に Can't Buy Me Love をアンコール曲として熱烈な拍手の中で幕を閉じました。これから車を運転して峠を越え、家に帰り着くのは午前3時過ぎですが、まるで平気です。

2008年4月28日訪問

アビーロード訪問記

Abbey Road今回訪問したのは東京、六本木にある、Abbey Road外部リンク 。地下鉄、大江戸線と日比谷線が交わる六本木は、交差点にある喫茶店、「アマンド」を中心に、日が暮れるや、若者も中高年もナイトライフを楽しみにごった返す。地下鉄 4a 出口を出て、交差点を西側に渡り駐車場から少し入った小路のビルの地下に「アビーロード」はある。

午後6時台といえば、まだ六本木では時間的には早すぎるが、第1回目の演奏が7時20分から始まるので、さっそく店に入ることにする。2006年の夏、NHKのBS放送でのビートルズ特集で紹介された店だ。あまり目立たない(この界隈の派手さに比べれば、ここの店はぐっと地味に見える)店構えで、階段を下りるとすぐに小さな入り口があった。

中はビルの地下を全面的に利用しており、なかなか広い。テーブルは大小20席近くあり、すでに前のほうには中高年者たちのグループで半分が埋まっていた。ステージは奥行きはないが、細長く作られていて、客席のどこからでもよく見渡せる。ひとりで店内に入るとカウンター席に案内された。

ちょっと電気関係のトラブルがあったため、開演は10分ほど遅れ、7時半から始まった。残念ながら演奏中の写真をとることはできないという。暗闇の中でひそかにとろうと思ったのだが、常にすぐ後ろの壁に従業員が張り付いていて、まるで監視しているようだ。

いよいよメンバーが登場する。名前は「The Parrots外部リンク」といい、鸚鵡(おうむ)らしく、みんな黄色い制服を着ている。そしてもうひとりは茶系統の服を着た人がキーボードにつく。後でわかったがこのキーボードの係りは特に後期のビートルズの作品を演奏するのにピアノ演奏はもちろんのこと、さまざまな効果音を出すのに大活躍するのだ。

最初の曲は「Nowhere Man 」。こののりのよい曲で一気に観客を引き込んでゆく。この日は木曜日で、その前日はジョージハリスンのメモリアル・デーだったため、その反動で客は少ないと思いきや、なんのなんのテーブルは2,3席を残していっぱいになっている。第一回目の演奏では約10曲をやり、アルバム「A Hard Day's Night 」の曲が中心だった。

左に立つ、ジョン役の人がリーダーだ。恰幅のいいおそらく中年ぐらいの人で、リズムギターは実に余裕をもって演奏し、ボーカルは実に迫力がある。いや、あまりにうまくて、ジョンの声というより彼自身の声が前面に出てしまっているくらいだ。特に圧巻だったのは「Slow Down 」におけるシャウトであった。彼の声だけで会場全体がガンガン鳴り、声量が小さいのが欠点である日本人ロック・ボーカリストの中では異色の存在であろう。

中央がジョージ役。まだ若く、坊ちゃん顔をしている。もちろんギターはうまいが、まだ経験が足りないせいか、ボーカルが不安定でこちらで見ていてハラハラさせられる。いちど、「We Can Work It Out 」かなにかで発声をミスったし、一流歌手でも難しいといわれる「Something 」を歌ったときも、まだまだ精進が足りないことがよくわかる。今後に期待したい。

その左がポール役。彼は実に余裕のあるギターさばきで、全体の中でベースが曲の背骨になっていることをしっかりとわからせてくれた。ボーカルもなかなかのものである。ただ実際のポールのような高音の伸びはどうなのか定かではない。もし「Long Tall Sally 」のような曲がプログラムに入っていたら、その力量がわかっただろうに。

奥行きのあまりないステージで後ろで窮屈そうにドラムをたたくのがリンゴ役だ。彼はあまり目立たず、裏方に徹しているようだ。ドラムによる派手なパフォーマンスはなく、どちらかというとギターの(得にジョージの)演奏を前面に出した演出のようだ。それでも「Act Naturaly 」「Yellow Submarine 」では、なかなかの声を聞かせてくれた。

そして一番左端にはキーボード係りが座る。初期から後期にいたる、ビートルズの音楽を演奏するにはどうしても彼の存在を欠かすことはできない。「 In My Life 」におけるピアノ間奏は見事だったし、「Yellow Submarine 」のさまざまな効果音も忠実に再現していた。

「Penny Lane」における吹奏音の演奏ではキーボード本体とつながったチューブの先にある口をラッパのようにくわえて複雑なメロディを奏でている。そしてなんともおどろいたのは「I am the Walrus 」ではあの奇怪なコード進行とリズムの変化を見事に表現したのである。アビーロードのこられた方は、ぜひこの「 I am the Warus 」をリクエストすることをお勧めする。

全体として、7時台、8時台、9時台の3回に分けて聞いた。(10時台の最後の演奏も聞きたかったが、最終電車に間に合いそうもなかった!)結局全部で30曲ほど聞いたことになる。地方に住むビートルズファンなら、東京タワーに上ったり、皇居を見学なんかするより、はるかに楽しく過ごせること請け合いだ。

この日の演奏曲(順不同)

please please me / don't bother me / till there was you / I should have known better / I'm happy just to dance with you / things we said today / I'll be back / eight days a week / honey don't / the night before / act naturally / nowhere man / in my life / and your bird can sing / I am the walrus / penny lane / somthing / she loves you / we can work it out / Back in the USSR

2006年11月30日訪問

仙台ケントス訪問記

ケントスは、ロックンロールなど、50年代からの音楽の生演奏で有名で、全国にチェーン店を持っている。今回、普段は東京六本木の「アビーロード」で出演をしているビートルズのトリビュートバンド、「グーフィーズ外部リンク」を聴いた。

アビーロードではその専属バンドは上に紹介したとおり、ザ・パロッツであるが、その合間を縫って、もっと年若いメンバーが4人集まって、バンドを作っているのだ。年が若いだけに、初期のロックンロールの作品の演奏には、実にパンチがある。

後期の作品については、「Get back 」や「Don't let me down 」のような作品は別として、まだ成熟度が足りないが、非常に熱心に研究しているようであり、将来の彼らの成長が楽しみだ。

ポール役とレノン役は観客から見て、普通左と右に立つものだが、彼らはその逆で演奏している。演奏には少しも危なげなところがない。厳しい観客の目に鍛えられているのかもしれない。

リーダーはジョージ役の人。必要に応じてキーボードも担当する。司会役はこの3人が持ち回りでやり、冗談を連発するようなことはないが、なかなか紳士的な雰囲気を持っている。

リンゴ役は本物のリンゴのようにドラムに専念しているように見えるが、なんとなくひょうきんで、「Act Naturally 」のように自分がメインボーカルとなると、とてつもない大声を出して歌いまくる。それも顔を天井に向けて。

今回彼らの仙台公演は初めてだという。今回の評判がよければ、いよいよ定期的に訪れるようになるのか?これまでは Beans の独壇場であったこの町にいい意味での競争が生まれるかもしれない。

2008年11月16日・2009年4月12日訪問

グーフィーズ公演

COMMA-DADA の演奏

仙台のリメンバーで、COMMA-DADA の演奏を聴いた。東京の「六本木キャバンクラブ」からのスペシャル・バンドで、横浜や浜松など、それぞれの地域でバンドを作って活躍している。メンバーには小松陽介氏と永沼忠明氏が折、彼らはビートルズバンド界のベテランである。

普通のビートルズバンドと異なり、ドラム、ベースギター、ギター各一人ずつのほかに、キーボード担当がいる。つまり従来のビートルズのメンバー編成をうち破った形式なのだ。キーボードのおかげで後期の作品に多い、ピアノ、管弦楽、擬音など、思いのままに出せることが特徴である。

演奏のレベルは非常に高い。4人の演奏は、楽器が4つなのに、一つの重層音にまとまって聞こえるほどである。I saw her standing there. や I'm gonna lose that girl. などのリクエストが観客席から出ると、「今やろうとしたところです」などと冗談を飛ばして、即座に演奏を開始するという熟練ぶりである。

またビートルズの作品にとどまらず解散後のソロ活動から生まれた曲や、別の歌手の歌まで飛び出した。ポールマッカトニーの「バンド・オン・ザ・ラン」やニルソン Nilsson の「 Without You 」など。

Comma-Dada

2009年5月9日訪問

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