釜山から木浦へ (2018年)

3073

HOME > 体験編 > 旅行記 > 韓国 > 釜山再訪 2018年 > 木浦 > 麗水

2018年・木浦

木浦・2018年 写真集

<木浦市 2018年4月11日> 
3104
 世界中どこでもそうだが、バスターミナルは郊外にある。せっかく田舎を時刻表通りに気持ちよく飛ばしてきたのに、市街地に入った途端、地元の渋滞に巻き込まれたんでは、バスのダイヤも何もあったもんではないからだ。釜山の「総合バスターミナル」は地下鉄線の北の端にあり、「西部バスターミナル」は釜山駅から地下鉄を一回乗り換えて、西のほうにある。そこにたどり着くのに30分ぐらいかかる。

おかげで8:30発の木浦行きに間に合わず、次の便まで2時間近く待つ羽目になった。木浦に着いたのはもう午後3時を過ぎていた。その上、地方へ向かう高速バスは、始めのうちは高速道路を順調に飛ばしているが、目的地に近づくと、とたんに“各駅停車”になってしまう。木浦のバスターミナルも郊外にあって、街の中心部(というより旧市街)にある木浦駅にたどり着くためには、ローカルバスに乗らなくてはならない。

木浦駅だからといっても降りる人が少なく、親切な運転手が大声で教えてくれなかったら、乗り過ごしてしまうところだった。もっともこの木浦駅にはソウルから高速鉄道KTXが乗り入れているのだ(湖南線)。

3105
木浦駅前商店街。バスに乗っていて気付いたが、郊外には高層ビルが次々と建ち並んでおり、かつて映画で見た「雨にしぐれた木浦」のイメージはどうしても湧いてこなかった。すっかり近代都市になってしまったのだ。一方、こちら旧市街はシャッター街とまではいかないまでも、再開発を待っているようだった。典型的な地方都市であり、釜山と違って日本語はおろか、英語でさえも通じるところは少ない。
  3123
 街でたむろしているおじさんたちに、「韓式旅館(ヨクワン)はどこ?」と聞いても、そんなのないよという返事。その代わりモーテルはいっぱいあるという。少し歩くとすぐ見つかった。モーテルといってもアメリカのように、サッと車で乗り付けることのできる、といった雰囲気ではない。単に近くに駐車場があるだけだ。連れ込み宿と商人宿のミックスしたようなものだ。宿帳もないので、金を払って引き換えにカギをもらうだけ。それでもトイレもシャワーも冷蔵庫もついており、掃除が行き届いていないことを除けば、一夜の休息に何ら問題はない。周辺に食べるところはいくらでもある。上の写真のモーテルに泊まったが、管理人のばあさんが一人でフロントに寝起きしている。
  3106
宿が決まったので、まずは漁港に出てみることにする。そこには古い港の雰囲気が残っていた。木浦は朝鮮半島の南西の角にあり、黄海に面した多島海の真ん中だ。瀬戸内海のように、波は静かで水産物が豊かだ。港にはちょっと古いタイプの漁船が係留されている。
  3107
頭が大きくて、氷に詰められているこの魚は何だろう?タラだろうか?
  3107
なつかしい木箱。プラスチック全盛の世の中で、依然として使われているところがあるのだ。
  3109
木浦は黄海に面している。そのためもあって、太刀魚(タチウオ)をあちこちで見かける。
  3110
港の周りは多島海なので、狭い水路を船は行きかわなければならない。この船は遊覧船のようだ。
  3111
港から海岸沿いに半島部分を回り込んできたが、内陸部を見ると、小高い山が見えている。儒達山(ユダルサン)だ。木浦駅はその向こう側にあるので、山を越えれば出発点に戻ってこられる。
  3112
 登り道になるが、途中に公園があり、そこには子供向けの遊具はなく、このように高齢者の健康増進のための器具が置いてある。韓国は日本を上回る少子高齢化に直面しているそうだ。
  3113
 自動車道路に沿って登っていくと、お寺の屋根が見える。相当急な崖の上に立っているので、行ってみたくなった。
  3114
 雨が降っていたら滑り落ちそうな急な階段を登ると、木浦駅を中心とする旧市街地が広がる。残念ながら寺の門は閉じられたままで、引き返すしかない。
  3115
 さらに登っていくと、大きな駐車場があり、公園の入り口になっているのがわかった。巨石が鎮座している。
  3116
金大中(キムデジュン)大統領は、この町で高校まで過ごした。それを記念する鐘が置かれている。
  3117
青と白のコントラストが魅力的な鳥。接近しても逃げようとしない。
  3118
この山から木浦駅方面を臨む。さらに遠方には、多島海の島々が見える。
  3119
もう夕方6時を過ぎ、暗くなってきた。儒達山(ユダルサン)は、さらにこの上にいくつかの寺や石碑、あずまやなどがあるのだが、残念ながら引き返すことにする。
  3120
駐車場に置いてあった、中世のころの服装をした(等身大の)人形たち。
  3121
 階段を下りていくと、「木浦文化院」のレンガ造りの建物が目に入り、それより下は普通の市街地となる。
  3122
 港町らしく、メインの器には海産物が入っており、小さなカニをキムチで和えたものもあった。右の金属製のボールは骨を入れるところ。

HOME > 体験編 > 旅行記 > 韓国 > 釜山再訪 2018年 > 木浦 > 麗水

inserted by FC2 system