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(56)広尾町 ⇔ 浦河町(北海道篇)

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<第56レッグ;広尾町⇒浦河町> 2014/10/07 全走行距離106キロ 午前8時出発、午後3時到着

広尾町~国道336号線~(黄金道路)~えりも町~県道34号~襟裳岬~県道34号~国道336号線~様似町~浦河町

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昨日の雨は嘘のように、はれ上がった。しかし気温はこの秋最低だという。広尾町の宿を出ると、それまで穏やかな砂浜が多かったのが、次第に険しい崖が迫る海岸線に変わってくる。すぐそばまで山が迫っているため、道路が雪にふきっさらしにならないように、たくさんの「覆道」が設けられている。冬には、日本海側ほどではないにしてもすさまじい自然条件にさらされるのだろう。険しいことで知られる、日高山脈はここから海に没しているのだ。
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道路わきにある「フンベの滝」。アイヌ語でフンベとは”鯨”のことなのだが、この滝は地中をしみとおる水が湧き出たもので、一年中枯れることはなく、特に冬の間の氷の造形はすさまじいものだそうだ。この辺りは特に「黄金道路」と呼ばれるが、昭和2年から9年にかけてかけて完成されたものだ。こんな名前になったのは、多額の建設・補修費用が掛かったからだ。
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この日は、台風18号が本州を縦断し、三陸沖で温帯低気圧になった時で、その嵐の余波が襟裳岬より東側の海岸に打ち寄せている。
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岩礁はみなとがっていて、そこに波がしぶきをあげてぶつかるのだが、それがコンブの生育には理想的だということだろう。
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ついに襟裳岬に到達。三崎の先にはこのようにさらに突端が突出していて、歩道が設けられているが、たいていの観光客は歩くのが辛いと見えて、ここまではほとんどやってこない。ここがまさに日高山脈が海中に没している地点なのだ。
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その突端から岬の展望台方向を見る。このように大きくえぐれた入り江の上の断崖にある。冬の吹雪の時にはさぞすさまじいのだろう。
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 観光客はこの立札の前に立って記念写真を撮る。この右の方には森進一と島倉千代子の歌った、それぞれの「襟裳岬」の歌詞が石碑として刻まれている。周りはなだらかな丘陵地帯になっていて、牛や馬が草をはみ、これまでの荒々しい海岸線とは異なる風景がちょっと意外な感じだ。
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 ここにもウミネコ(カモメ)がいる。でも三陸海岸にいるのとは微妙に顔つきが違うようだ。襟裳岬を西側に回り込んだところの漁港にて。
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 道路わきで、昆布を採取する人。カギの付いたロープを投げ、それをゆっくり引っ張ると、大量の昆布がぶら下がって引き上げられる。水を含んでいるため重いので、これを道路際まで引き上げるのが一苦労だし、さらにそれを干す作業も待っている。
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 日高本線の終点、様似駅。中学生の時から、地図帳を眺めながら、どんなところだろう、行ってみたいとずっと思っていた。
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 「浦河町」、そして西隣の「新ひだか町」は馬の産地だ。競馬も行われる。馬事資料館もあるし、役場の前にはこのような銅像もある。
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 馬への情熱は並大抵ではない。銅像だけでは満足しないようだ。崖を芝生で覆い、この「ウミノマキバオー」という馬の姿まで浮き上がらせている。「新ひだか町」の宿はみんな満室で、やむなく、進む距離を40キロほど縮めて、手前の浦河町に宿泊することにした。満室の理由は翌日に当地で競馬が開かれるという説もあったが、どうやら10月に入ると、農家の人は、一斉に道路工事などで各地に散らばり、これから春まで公共事業に従事するかららしい。

通り残した半島部;なし

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© 西田茂博 NISHIDA shigehiro

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